満足度★★★★
手塚治虫クロニクル
エポック・メイキングな時をクローズアップして描く手塚治虫クロニクル。虫プロの経営危機などをリアルタイムで知っているので「あぁ、あの頃だったのか」と記憶から蘇ったりするばかりでなく、マンガの実写化・アニメ化、マンガ雑誌の週刊化などマンガ史的な側面もあり、その構成がなかなか見事。
そんな構成ゆえ描かれる時代はとびとびで場所も変わったりするが、わずかな換装でそれを表現する装置もナイスアイデアだし、上手と下手で2組の会話を同時進行させてその両方をキチンと聞き取らせるワザや、映画における天皇表現の如き「先生」の表現も面白い。