満足度★★★
閉塞する時代
を描く心算なら、このようなオムニバスにするのではなく、一幕物にすべきだったろう。1,2年生の公演とあって、まだまだ経験不足や勘所を掴めないということもあろうが、オムニバスは、主題を漠然とした形にしてしまいやすいことにも留意すべきである。突き詰めた果てで必然的にはじけるなら別であろうが。
対処法としては、具体的な事例をキチンとフォローすること。一幕物で表現するなら、物語が、自然に展開するシチュエーションは、どんな場所で起こるか、キチンと詰めて考えることである。今作なら、例えば新聞社の編集部でも良いし、派遣を斡旋する会社のロビーでも良い、といった具合だ。今後の延びしろに期待して、星は3つ。