赫い部屋 公演情報 赫い部屋」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 満足度★★★★

    往年のATG映画の如し
    所謂「イケメン社長」の浮気現場写真を撮影するための張り込みに恋人も連れ込んだ興信所員の物語。
    スタイリッシュな台詞と渇いた雰囲気は往年のATG映画を思わせる。
    今一つ起伏に欠けるところまでATG風だが(爆)、ラストのビジュアルはインパクト大アリ。

  • 満足度★★★★★

    一公演一舞台だけではもったいない!
    “うでもげる”、“裕本恭”ふたりの熱演、引き込まれるストーリー、
    細やかな演出、衝撃的なエンディング!観劇後の充実感・・・、
    すべてを満たしたすばらしい作品。

    一公演一舞台だけではもったいない!

    再演の機会があればぜひ観ていただきたい。

  • 満足度★★★★★

    黒の舟歌

     男は男の、女は女のアプローチをしている点が対比されていて、グー。

    ネタバレBOX

     生まれながらに総てを持っているように見える奴に対して、強烈なコンプレックスを持っている男。彼は、自身のコンプレックスをバネに、何とか逆転を図りたいのだが、現実には差があり過ぎて逆転迄派望めない。そこで、せめてしっぺ返し位はしてやりたい、と自らもディレッタントを気取って作家を目指し、基本的に彼に合わせてくれる女も手に入れたが、女の方が、精神的に上でフォローされてしまうことが気に入らない。そこで、自分勝手を演じてみたりして、逆の甘えに逃げているのだが、矢鱈、自己防衛の為に理屈を捏ねる男に対して女は、感覚でくるみ込む。
     女はフルフルやブルブルが好きだ。例えば注射器に入った液体はフルフルしていて好きだし、興奮したり、何かで気が高ぶった時などに血管がブルブル強い脈を打つのが好きなのだ。
     二人は、今、高級ホテルの上階が見える安ホテルに泊まっている。男Aの言によれば、彼が監視している部屋に居る男Bは、彼の同級生で、高校時代はトップを競った間柄、とか。然し、Aは大学に落ち、Bは特待生待遇で入学。現在はIT企業の社長であり、取引先企業の娘と結婚しているのだが、イケ面でお坊っちゃん育ちということもあり、美しい女房を持ちながら浮気をしている。浮気相手は、Aの憧れだった女性である。総てを得た者と貧乏くじを引いた者という対比をAはしているのだが、そんなAにも、成功願望はあり、東京へ出て来た訳であった。だが、敗者は、負けを少なく見積もりたがる。ここに女がつけ込む余地が広がっているだが、負けるべくして負けたAには、このことが分かっていない。
     ところで、何故、Aと彼女が、安ホテルに泊まっているかといえば、Bの浮気現場を押さえて証拠になる写真を撮り、それをネタに脅迫する為である。無論、対価は金だ。証拠写真は撮った。AはBに電話を掛ける。然し、たった300万の金を脅し取ることにもAは成功しなかった。女は、予め結果を予測していた為、自らの欲求を果たす。男の大好きな女の太腿を舐めることをせがみ、更に効果的になるよう演出しながら、己の真の欲望を成就する。赤ワインのフルフルに注射器に吸入した青い液体のフルフルが交感する中、エクスタシーに似たAへの注射。甘美な死へのダイブと、ブルブル震える痩せた瀕死状態の彼の皮膚を裂いて味わう血管のブルブル。
     更に、一つの仕掛けとして、彼らがBを監視していた窓は、実は鏡である、という仕掛け!! これは退廃の美でなくて何であり得ようか? 
     出演する役者は2名。熱演であった。女優は“うで もげる”Aは“裕本 恭”。ホントにお疲れさまでした。この熱演に最高点をつけた。

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