舞台「靖国への帰還」 公演情報 舞台「靖国への帰還」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★

    タイムスリップ物ではなく
    靖国神社について様々な意見を提示するお話でした。
    ファンタジーやSFではなく社会派。
    あまり演劇向きでない題材をよくまとめてたと思います。

    他の方も言われてるようにパネルを使ったセットは気になりました。
    白いから暗転が目立つ。
    いっそブル転にするとか、パネルの色を暗くするとかすればと思いました。

  • 満足度★★★★

    会場の空席及び舞台装置はともかく・・・
    芝居としては面白く楽しく観劇できました。演技だって十分ですよ。ちょっと長めの芝居だったけど,飽くことなく最後まで集中できました。これは,やはり内田康夫作だったからでしょうね。はっきり言って,内田康夫のミステリは読みません。だってペラペラなんだもの。物足りな過ぎて・・・でも,2時間ドラマとか,こういう舞台化だとその単純さが生きてきますね。この舞台でも靖国問題についてホントわかり易くまとめられていました。靖国問題についてはこーいう場で私見を言うのは野暮なんで止めますが,生き方については思うところの多い舞台でした。観れて良かったなぁ。

  • 満足度★★★★★

    熱演が良かったです
    主人公の記憶力は、すごいですね。みなさんの熱演に感動しました。

  • 満足度

    一考を期す
    拝見させていただきました。

    作品に対してのシンパシーは原作に対しての感情であるように思う。
    それと、武者役を演じた野口さんの真摯な演技に対しても。

    先ずは、会場の選択の間違い。
    NPO他の関係で色々あったのかも知れないが、この作品の空間としては如何なものでしょうか?入場者数の票読みと座席数がかけ離れているし、演出と空間も合致していません。

    次に演出。
    展示パネルを応用したかと思われる空間の設定は、逆にチープさを際立たせます。ならば、いっそのことリーディング形式を取り入れるとかの工夫をしたうえで、黒バック(できれば別珍)のみでとか、空バック一枚だけは頑張るとかいった潔さが必要だと思います。

    制作。
    入場料の設定金額は舐めているとしか思えません。この簡素さで、学生演劇(高校生)クラスの共演者たちで、どこに制作費を使っているのでしょう?
    原作使用料が高かったのでしょうか?そうだとしても、文庫版販売とか出版側との交渉はするべきだったのでは?

    演劇は演劇的な空間で、演劇的な内容で、お客に何かを享受してもらうというものであることは言うまでもありません。

    見事にすべてを放棄している感があるこのカンパニーは謙虚に一考の上今後に臨まれることを期します。

  • 満足度★★★★

    分かりやすく頭に入ってきた
    賛否はともかく、靖国についての考え方が分かりやすく頭に入ってきて、なかなか考えさせられました。役者陣の演技もとても良く、特にヒロイン役は初舞台とは思えないほど堂々とした素晴らしい演技でした。
    ただ、場面転換時のセット配置があまりスムーズではなく、舞台暗転している時間が気になりました。

  • 満足度★★★★

    我、どこからきてどこへゆくか
    矜りは自ら立てるべし!

    ネタバレBOX


     1945年5月末、未明の空へ飛び立った夜間戦闘機、月光に搭乗した武者らが海軍厚木基地を飛び立ち、B29の大編隊を迎撃したが、敵機は500機以上、友軍は漸く40機という劣勢であったが、武者らはB29一機を撃墜後被弾し、雷雲に突入して的の目を欺き、帰投しようとするが、雷雲を抜けた時、彼らが見た物は、見覚えのない物だった。
     武者が気付いたのは、どうやら病院である。戦友の姿は無かった。腹部の傷が酷く助からなかったのである。ところで、何だか様子がおかしい。米国の軍人と日本人が訪ねて来たのである。何と、彼は、21世紀の厚木基地へタイムスリップしてきたのであった。不時着したのが、月光だった為、政府は、この事実を隠蔽、助かった武者を観察したり、未だ信じられないタイムスリップの実例なら実証研究の対象にしようとしていた。偶々、彼の面倒を見るとう名目で忍び込ませていたスタッフから、靖国問題について戦時中の軍人が何を考えていたかの実例として政治的に利用できそうだとの話を聞いた総理、内閣調査室らが画策、首相VS武者のTV対談を組み、靖国公式参拝を既成事実化しようとの計画が持ち上がるが、諸外国からの抗議・外交問題化を懸念する声に負けて頓挫した。然し、武者自身は、自分が生かされているのは、何らかの意志によるものと靖国への忠誠とプロパガンダを素直に信じ込んだ人々のイデオロギーを喧伝する広告塔になろうと決意。反対派ジャーナリストとのTV討論に参加するが、スタジオ入りしていたオブザーバーの女性から本質的な批判を浴びせられ、己が見解の根拠を崩されてしまう。
     一方、心に秘めた純愛の対象であった女性は、未だ存命であり、彼女の兄の孫は、大伯母に瓜二つ。その彼女は、21世紀現在、見た目は自分と殆ど変らない武者に大伯母の愛が乗り移ったような恋愛感情を抱いていた。彼女は、武者と結婚を望んでいる。
     一方、大伯母、ゆみこは、武者 滋以外、総てが、空襲で焼け死んだ彼の家族の墓をずっと守り続けてきてくれていた。墓場で彼らは、偶然再会する。時は、流れ、二人の青春は返って来ない。
     武者を中心とする純愛の品の良さと純度の高さが、今作の一つの柱、そして靖国を巡る様々な立場、意見、主張がもう一つの柱だ。
     純愛に関しては、女性の歩き方、言葉遣い、しとやかさ、羞恥心の在り様などをキチンとした滑舌で伝え、演じたヒロインを褒めるべきだろう。
     武者役も、朴訥なキャラクターを過不足なく演じたと言って良かろう。自分は、武者の戦友を演じた役者の演技も気に入った。
     劇団の姿勢として、真摯に取り組んでいることが、良い印象を齎している。単に、靖国問題を掘り下げたのみならず、その本質に近い所迄、表現して見せたからである。
    私見だが、靖国問題の本質とは、本来、個々人と崇拝の対象である神仏の不可侵の関係を宗教と定義するならば、宗教をスポイルし政治化したことである。実際、これこそ、靖国神社が歴史的に行ってきたことであるから、これは、宗教の脱宗教化という手術を強いた上で、宗教とは無縁な何かに対して宗教という名を冠し、大衆操作の具と化した政治であるという以外に的確な言葉を自分は見付け得ない、ということである。実際「国家神道」という政治的役割を歴史的に果たして来、現在もその延長にあるのが「靖国神社」というシステムなのである。これは、丁度、ユダヤ教を脱宗教化した上で政治的に利用している、イスラエルの「国家」イデオロギー、シオニズムにそっくりである。そんなものは、紛争しか生まないのではないか? 現に、公式参拝が国際問題化することを見ても。
  • 満足度★★★★

    解りやすい!
    複雑な靖国問題を各方面の主張を説明しながら、解りやすく筋立てているので観ていてのみ込み易かった。これは内田先生の原作もさることなごら脚本・演出の深寅芥さんも素晴らしかったと思います。主演の野口さんも良かった。毅然とした態度で語る。日本のために命を睹した軍人を見事に演じられたと思います。自分なりに靖国神社ってなんだろ?と改めて考えさせられました。

  • 満足度★★★

    主題明確で理解し易い!
    靖国問題に対して、いろいろな解釈があることを非常に分かり易く芝居の中で描いている。タイムスリップした当事者の言葉は非常に説得力がある。
    靖国問題を改めて考える機会を与えられた。
    主人公武者滋役の野口さんの毅然とした演技が小気味よく特に印象的。
    ストーリーも衣装も良かったのですが、舞台セットは残念ながらお粗末で臨場感に欠けていたのが残念。

    ネタバレBOX

    宗教上、1度靖国に祀ってしまったA級戦犯を分祀しても靖国との関係がなくなるわけではない。(遺族に事前の合意をとらずに合祀というのは問題だとは思う)
    新聞記者と武者の討論の際の女性の考え方(東条英機は大嫌い!東条英機が靖国には祀られていないものと考えて参拝する)に私も同感である。敗戦が解りながらも若い生命、原爆によって死んでいった人たちの責任は誰が負うのか明白だ!ただそれは日本国内の問題で他国が口出しすることではない!
    (因みに身内では母の叔父が靖国に祀られている)

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