ウミガメのスープを飲んだ。 公演情報 ウミガメのスープを飲んだ。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    随所に工夫の感じられる良質な舞台
     言葉遊びは思った以上に面白く、人を替え、シーンを替え、繰り返される言葉群は効果的に感じました。割と身構えていたものの、言い換えていることが分かるように発音、イントネーション、間に工夫がされていて、演出・役者ともに気遣いがありましたね。
     単に不思議な問答だけに留まらず、コミカルな趣向も織り交ぜられていて、バラエティに富んだ内容でした。 

     ただし、最初の論点や謎掛け的な問い掛けが、最終的に女性の感情論のみにフォーカスされた感じがあったのが残念。情緒的な展開は確かに舞台を盛り上げていましたが、どうしても私は男目線で見てしまうので、最後の盛り上げに少し取り残された後味が残りました。男性側の掘り下げがもっとあっても良いのではと思いましたが、作品のターゲットと私が単にズレているだけなのかもしれません。

    ネタバレBOX

     本文は後からの推敲で言葉を変えましたが、公演のアンケートでは「最初の論点や謎掛けが、最終的に女の感情論にすりかえられてしまった気がしなくもない」と書きました。
     それが思いがけずも、当の脚本家さんのtwitterで言及されており、『最初の問いかけから女の感情論にすり替わってしまったといった感想をいただいたのですが、それは互いの目的が違った話なんです。そもそも女にとって最初の問いかけが感情論なわけでして、終始一貫して女はかんじょうの落とし所を求めます。死んだ理由よりも、愛する人に愛されてたかが重要なんです。』とのことでした。
     なるほど、そう言われれば一貫はしている。では、なぜあのような印象が残ったのかと自問しました。結果、当初、男女対等のバランスで語られていたと私が思い込んでいた話の筋が、実は、女性視点での話であり、男性の言葉はあくまで女性が聞き取り、頭の中で反芻・解釈されたものだった・・・男性の死後、女性側の頭の中の反芻が舞台であったとの解釈に至りましたが、果たして・・・。(twitterやっていないので、当の脚本家さんのつぶやきにリアクションせぬまま。こちらに引用して良いのかも迷いましたが、そもそも引用はお互い様ですしね。)
     どんどん記憶は薄れていくので、脚本読みたいな。ウミガメ役の位置づけなども、実のところ理解できておりません。でも、色々思索にふけられる舞台は好きです。

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