満足度★★★★
複雑系のダンス
1月に発表した作品の改訂版とワークショップ受講生によるショウイングで、ミニマルなモチーフやルールから複雑な現象が生まれるのが興味深かったです。
『ローザス・ダンス・ローザスより』(ワークショップ受講生)
ローザスの初期の代表作の振付の一部分を、数グループに分かれた大人数の為に構成した作品で、子供と大人の間の女性を思わせる独特なムーブメントが幾何学的に展開するのが印象的でした。
『周辺視覚』(ワークショップ受講生)
手前から奥にピラミッド状に並んだ出演者達が一番前の人の動きを模倣する作品で、タイミングやフォーメーションのズレが波や風、あるいは鳥や魚の群れを思わせる動きになっていました。
『クロスグリップ』
以前に発表した物にバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ(リュート版)を加えた3つのパートからなる構成となっていて、最初の2つのパートは基本的に前回(その時の感想→http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_id=52966)と同じでしたが、更に洗練された印象を受けました。
追加されたパートは前2つ程にはストイックな方法論に基づいていないみたいで、いかにもダンス的な躍動感溢れるムーブメントがあったり、遊び心を感じさせる場面があったりと身体性を純粋に楽しめる内容でした。