満足度★★★★
峯素子が悩める四十路美女を好演/約95分
地元特産の貝の汚染の噂、店主の入院などあれやこれやが重なって一時休業に追い込まれた、関西の海辺の町の食堂が舞台。
そこへ、母亡きあと店主の父と二人三脚で店を回してきた長女、その幼なじみの貝獲り職人、次女夫婦、食による町おこしを目論む食品会社社員が集い、5人の会話を通して長女や町にまつわる色んな事実が浮き彫りになっていく。
短時間で数々の事実を明るみに出す必要性から会話がやや御都合主義的に進んでいく、姉のダメっぷりを暴く“検事”的役割を与えられた次女が己は無欠であるかのごとくずっと正義ヅラで得々と喋り続けるなど気になる点は多々あったが、明るい笑顔の裏に数々の悩みを抱えて生きる四十歳独身の長女を演じた峯素子の演技が上の欠点を補って余りあるほど素晴らしく、また、深刻な中にも随所にユーモアがあって、最後まで引き込まれた。
iakuはお初でしたが、次作も観たくなりました。
人情劇の色が今作よりも薄めだと、私としてはより嬉しいかも。
満足度★★★★★
東京公演
切なさとユーモアの匙加減が絶妙!
オリジナルメンバーのみなさんの演技、素晴らしかったです。
リアルなせりふまわしに引っ張られたのか、頭の隅に追いやっていた過去の自分の記憶とかまで思い出してしまった。それだけ心を鷲掴みされたってことですね。とても良い舞台でした。
満足度★★★★★
固執
家族の固執をリアルな掛け合いで表現している。
関西の劇団の魅力全開なマシンガントークを想像していたが、シリアスな展開の芝居だけにじっくりと間を取る。
でも、心にグッと染み入る会話が続く、妙にリアルな本音を聞かされている気分です。
よく練りこんだストーリーで、役者の表情や動きが身近に感じれる会場で、いい舞台でした。