夏色のマイソング 公演情報 夏色のマイソング」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★★

    ココ役、内田夏音、かのたんがすごい♪
    吉祥寺シアターに、到着したら、30分が経 過していた。まあ、最初は、説明的部分で 、昨日も見たからいいか。今日は、昨日よ り、ダンスと歌が非常に良く感じた。

    ミュージカルは、施設で育てられた姉妹が 、ドラマチックな再会を果たすというもの 。ここのところに、みんなの気持ちが集ま ると、なんだか納得する。ここまでが、辛 抱だ。

    ダンスについては、良く観察すると、格段 に上手な例に気がつくことがある。あちこ ちで、実践を踏んでいるのか、バレエなど の基礎が違うのか、理由は良くわからない 。

    観るたびに、だんだん良くなっているよう に思う。赤坂劇場で、歌が上手だったかの たんは、やっぱり少し出来が違う。なにに しても、聴かせるかのたんのソロが印象的 だった。歌上手かのたんは、健在だった。

  • 満足度★★★★

    演劇の見方を学べる舞台
    ここの演劇は、何度か見ているが、結構お となの展開だ。だから、小さな子どもには 少し難しいように思う。これには、主催者 側が、演技とうものは、かくあるべきとの 信念があるのだ、と思う。

    ひとり演出家兼プロの男優が、はいると子 どもたらけの芝居が一気にレベルアップす る。これは、いつも思うことだ。たぶん、 彼は、同じ舞台にさりげなく溶け込み、演 技のなんたるかを伝承しているのだろう。

    場所も、いつもの下北沢駅周辺の猥雑な小 劇場から、おしゃれな吉祥寺駅ちかくの中 ホールだったが人気があるからいっぱいに なっていた。たぶん、子どものミュージカ ルとしては、わが道をゆく貴重な演劇なの だと思う。

    最初は、退屈な演劇だと思うことも多かっ たのだけれど、それは、観るべきものが見 えてなかっただけで、私の頭がいかに空っ ぽだったか痛感する。みたいものだけ見る と、えてして、こんな結果になる。

    アンケートなど回収しなくても、彼には自 分の作品がどう見えるか、たぶんわかって いるのだろう。役者になるときは、弟子入 りしたい人物だ。

    補足意見

    『ココ・スマイル7:夏色のマイソング』について

    ジョーズカンパニーの企画は,何度か観ている。ほとんど,二チームとも観たと思う。下北沢では,「楽園」のときと,「小劇場」のときがあった。横浜では,「相鉄」で観た。ストーリーが印象に残っているのは,水泳部の話だった。水着が試合直前に消えたのが,実は,屈折した選手が自作自演での芝居だった,といったものだった。これは,なかなかおもしろかった。今回も,ストーリーでは,素晴らしいものだった。

    ジョーズカンパニーの企画は,プロの役者に混じって,少女たちの出番があるようなものではないので,どうしても「仕上がり」は,弱いところがある。しかし,子どもたちのミュージカルなのだから,ときには,ほとんど自分たちだけでできる芝居もあって良い。ストレート・プレーの部分が続くと,鍛えられた役者ではないので,間の取り方,感情のこめかた,声の大きさ,など欠点は目立つ。でも,仕方ないことだ。

    毎回,話の内容を変えることは立派だと思う。離れ離れになった姉妹・兄弟が,再会するという話は,シェークスピア演劇にも出て来る。最近観たものでは,『十二夜』で,妹は,男の恰好をして,双子の兄を探している。最後は,奇跡的にもう一度出会えたことを喜んで幕となる。良いお芝居だった。内容は,まるでちがうが,幼い頃楽しく遊び,喧嘩した相手が,数年の時を経て,突然目の前に現れる設定は似ている。

    演劇の演劇たる「定義」は,劇の文字にヒントがある。劇という漢字を分解して,金八先生になって解説すると,トラと,イノシシの字が見える。となりに,キバを意味する部分があるから,敵対する人物が,激しくぶつかりあうものとなる。だから,そういう意味では,ジョーズカンパニーの企画は,全体的に静かだ。事件らしい事件もない,その中で,地主が土地を売りとばす窮地に,とけこんでいく,チェーホフ的演劇かもしれない。

    演技がへたくそで,あまり伝わらなかったのかもしれないが,同じ船に乗ることになった二組の背景は悩み深いものがあったと思う。成績優秀で,すぐに,そろばんでもやってみましょうか,ということくらいしか,「かくし芸」がない進学塾チム。また,ボランティア活動中の「きずな」チームは,世間さまに,自分たちの施設生活をなるべく隠したい,そういう屈折した気持ちがある。どちらも,明るくない。

    (だから,演劇としては,二つの団体が,もっと,もっと,ぶつかりあう方がいいのかもしれない。進学チームは,「きずな」チームをバカにする。しかし,船での生活一般では,むしろ,彼らに教えられる。しかし,島に上陸して,別の知識では,その逆の状態になり,進学チームは,「きずな」を助ける。だんだんと,その距離が縮まり,意気投合しお互いの良さに気がついていく・・・と,勝手に脚本をかえる)

    でも,そのようなメンバーが,たどたどしいセリフを掛け合いながら,やがて,どっちでも良かった宝さがしも忘れて,『十二夜』的結末に喜び,涙する。そこで,進学塾連中も,施設の家の子どもも,ひとつになって,ダンスに夢中になり,主題歌をせいいっぱい歌う。良い演劇だと思う。下北沢では,ダンスをすると,「けり」が飛び,「あせ」が舞ってきそうだが,吉祥寺シアターの広さは,ゆったりとしてのびのびとしていた。楽しかった。

このページのQRコードです。

拡大