満足度★★★★
囚われない、秀逸な舞台
エネルギッシュにハイテンポに駆け抜け、「ハムレット」が「悲劇」であるということをちゃんとわからせてくれる秀逸な舞台だ。たくさんの「ハムレット」を観てきたがそのなかでも、日本人による舞台化としては最高の舞台だ。
詳細は、「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。
満足度★★★★★
KUNIO「ハムレット」観ました
KUNIOは、愛知・うりんこ劇場で「椅子」を観て以来(木ノ下歌舞伎は結構観てるけど)。
会場の京都芸術センターは、歴史ある旧・小学校を改装。もうそれだけで雰囲気充分。
能狂言を思わせる様式美から入り、次第にむき出しになっていく激情。
ガキや大人、老人など、男たちの野望と浅知恵が、無条件で自分たちを愛してくれる女たちを、そして自らをも滅ぼす。
最後に残ったのは、この馬鹿馬鹿しい悲劇(もはや喜劇?)を伝える語り部と、舞台の外で無言のまま漁夫の利を得た野望の持ち主。
全ては劇場での出来事。
フィクション性への着目という点では、柿喰う客の女体ハムレットにも通じるものがあるのでは。(違いはあるが)
今回のための新訳は、セリフだけでもテンポのいい舞台が頭に浮かぶ。結果、舞台美術がほとんどいらない。
美術といえば、おーじの舞台美術ではおなじみのレタリングアートが、今回は特に、最初と最後に大きな意味を持っている。社会性がかなり強い。
全面に感じる、ことばの力。
メインキャストの衣装にも注目。今までのKUNIOや木ノ下歌舞伎に比べて異色。
特にハムレットは、かなり意味ありげ。
という訳で、豊橋・札幌・東京公演も、ぜひご覧ください!
あと、ネタバレにはちょっと別視点を。