満足度★★★★
妖しさ
生と性の匂いが立ちのぼる舞台でした‼生きるって本当に大変だけど、またそれも良いかもって思わせてくれる作品。
また機会があれば行って見たい劇団です♬
満足度★★★★
時代の匂いが滲み出す
浅学の身である私にどれだけこの作品が理解できたのかはさておき、そう思わせるだけの重厚感に溢れていた。震災後の混沌とした時代に抗い、もがきながら躍動する「生」。その陰で怪しく蠢く「性」。そこに清濁併せ持つ「人間」という存在のエネルギーを感じる。彼らの「渇き」を癒すのはそぼ降る雨か、果汁の恵みか。(梨や苺を食するシーンが象徴的?)栄子と雅枝の会話でお互いを「へんてこ」と呼び合うシーンがあるが、どこかへんてこでなければ生きていけない時代だったのかもしれない。文学座のベテラン女優を中心とした経験豊かな役者陣の演技は言うに及ばず、セット、小道具、衣装など細部に気配りされた舞台は見応え充分。ラスト、雑誌「じゃのめ」の編集者、宇垣逮捕の報で幕。土砂降りの雨の音、そして新たな戦火の足音。印象的な幕切れだ。