満足度★★★★★
芸創CONNECT vol.7観ました
地元・愛知から孤独部出場ということで、応援に行きました。押忍!
次代を担う表現・創作のコンペ。
全国から参加の6団体が、15分のパフォーマンスを次々に上演。
芸創による審査員(やなぎみわ、東野祥子、服部滋樹、谷口純弘)のセレクトも、この企画の大きい要素。
【各団体の感想 (☆は私の個人的評価)】
[虫の息](東京)
ローカルな土地の姉妹の記憶を、独特な装置や映像も交えて。
表現への試行錯誤が伺えた。
見せ方、映像などの詰めがまだ甘いか?
<☆☆☆>
[したため](京都)
言葉による自分の定義の積み重ね。
昨年末に京都・gateで観た、試作パーツ的な発表とほぼ変わらず。
さすがに、コンペでこれは物足りない…
<☆☆>
[空(うつぼ)](東京 主宰はアメリカ在住、スカイプ参加)
日本に住む中国人の老人の半生を、これまた年齢も人種も違う二人の役者が観客に伝達。
全てが違うピースだが、流れるような語り・動作に、磨き上げを感じる。見世物としては物足りないか?
昨年、愛知・京都合同公演・AAFリージョナルシアター「Bungakuコンプレックス」で観た、村川拓也さんの「羅生門」を思い出す概念作品。
<☆☆☆☆>
[孤独部](愛知)
男女二人、ほとんど動きのない場面のリフレインを繰り返しながら、その微妙な誤差で、観る人に想像を促す。
観客によって、何を読み取るかの幅が広い。
愛知以来、観るのは二回目の作品だけど、前回よりゾクゾクきた!
<☆☆☆☆☆>
[濱中俊](東京)
過去の自分の記録した声を、リアルタイムで聞きながら、それを元にした映像の前で、現在の自分の言葉・身体に変換。
映像が弱いとの評価だったけど、私には、この作風ならちょうどいいかと。
むしろ、舞台上にある身体の弱さが気になった。
試みは最も興味深い。
<☆☆☆☆>
[モンゴルズ](兵庫)
寸劇・ダンスを交えながらの料理パフォーマンス。(←ここだけすごい違うww)
見せ所を押さえた親子の寸劇、意外なほど切れのいいダンスの合間に、ホットプレートで親子丼を完成!(↑ww)
出来上がった料理を審査員が食べなかったのは残念だけど、むべなるかな。客いじりはTPOが命。
劇場以外での公演でこそ、見世物・体験作品として、生命を感じる表現。(ふだんは、主に淡路島のレストランで活動)
<☆☆☆☆>
【審査員の講評】
「プレゼンテーションの傾向。
サーベイに基づくソーシャルデザインや地域のケアという社会性を重視した作品が多かった。
そこは前提であり、表現の出発点。
最後にものを言うのは、表現の強度」
そして、最優秀賞は…
「空(うつぼ)」に決まりました!おめでとうございました!
(孤独部とモンゴルズは別枠で卓越w)
愛知・孤独部は、地元では他に類を見ない尖りぶりだけど、全国レベル・昨今の潮流から見れば、むしろ古典的なクリエイトの扱い。
枠の外に出てみないと分からないものだなあ。
やなぎみわさん始め、審査員がみんな、孤独部を審査とは別扱いで気に入ってくれてたのが、わが事のように嬉しい\(^o^)/
今回は傾向が偏ったという事で、次回はダンス等バラエティあるラインナップを期待!
満足度★★★★★
芸創CONNECT vol.7
毎年楽しみにしているコンペ。今年は空がグランプリを受賞しました。
審査員のやなぎみわさんは「プレゼン」型と評されていましたが、リサーチやワークショップから構築された、個人的には演劇とは言い難いパフォーマンスが多く、少々低調ではありました。ダンスに至っては本年はゼロ。物語を正直にしていた「孤独部」劇的な展開の発端がみえた「虫の息」の今後に注目したいと思います。
でも一番輝いていたのは、やなぎみわさんでした。
審査員に☆5つ。孤独部、虫の息に☆4。空に☆3。企画への敬意で全体で☆5とします。
完全に公募です。該当する方は、ぜひご応募を。