母をたずねて膝栗毛 公演情報 母をたずねて膝栗毛」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度

    がっかり
    せっかく楽しみに、東京の外れの田舎から2時間近くかけて出てきたのに、
    がっかりでした。
    この手のお笑いは私には合ってなかったのかもしれませんが、、、、。
    もう少し、まじめな物が良かったです。
    かなりどたばたですね。

    (前月に三越劇場で観た「明治一代女」は最高だったですが、今回は外れでした。)

  • 満足度★★★

    小劇場コメディ風松竹新喜劇?
    多彩な顔ぶれなので、たまには商業演劇もよいかと思い、気鬱気味でもあり気分転換を兼ねて観に行った。

    中村獅童の喜劇的素質を確かめる意図もあったので。

    獅童の父の小川三喜雄さんは、東映のプロデューサー時代、中村錦之助、賀津雄兄弟のために沢島忠監督と組んで「殿様弥次喜多」というコメディシリーズをヒットさせた実績がある。

    藤山直美といえば、この季節は、かつて中村勘三郎とともに「浅草パラダイス」などのコメディを演舞場で上演してきた。

    今回のこの芝居の私の印象は小劇場コメディ風松竹新喜劇だった。

    松竹新喜劇は笑いの中にも一本筋が通った作品が多かったが、本作はそのレベルまで達していない。

    系統的には「雲の上団五郎一座」に近い。

    初日ではないが、道具転換で舞台装置が不具合が起き、幕が下りて芝居が中断したのは残念。

    抱腹絶倒というほど笑えなかったし、パッチワークというか有名な役者さんたちのかくし芸大会といった趣だ。

    軽い話の中で水谷八重子と市村萬次郎がさすがの貫禄をみせ、それだけは一見の価値があった。

    ネタバレBOX

    幕開きの歌とダンスが昨今の小劇場コメディのオープニングみたいで、既視感があった。

    「瞼の母」と「傾城阿波の鳴門」の登場人物と同じ役名が出てきたり、歌舞伎によくあるお家騒動を混ぜ、名場面を借用した弥次喜多風のつくり。

    何となく即席時代劇コメディみたいで安っぽい。

    奥田瑛二の謎の浪人は昔の東映の沢島忠作品で東千代之介が演じた設定に酷似しているが、彼よりも高利貸しの手代の巳之助のほうが隠密的役割をはたしているのが腑に落ちない。

    派手な衣裳とメークをしているときの巳之助は母親の寿ひずるの宝塚時代にそっくりで、おちゃらける演技など「イーちゃん(寿の愛称)の宝塚愛読者大会の寸劇」を観ているようで個人的には楽しませてもらった。

    「瞼の母」の忠太郎は最近は本興行で何度か獅童が演じているだけにパロディのようだが、八重子のおはまとともに本興行で観たくなる。

    獅童の忠太郎が魚屋というのも彼の父と叔父錦之助、沢島トリオの「一心太助」を思わせる。

    獅童がクネクネして甲高い声をあげるばかりで、喜劇の演技としてはいただけない。

    寛美時代の松竹新喜劇の看板女優だった大津詩子(旧名:十詩子)が阿波のお弓役で新喜劇の味を出す。

    藤山直美は堂に入った座長ぶりだが、彼女には引き出しだけで演じられる役で物足りないのではないか。

    「親はなくても子は育つ」というキャッチフレーズの繰り返しがありきたりで、人情ものの感動が薄い。
    直美も獅童も親の力を借りずに頑張っているアテ書きか。

    市村萬次郎のお縫の方は時代に張って言うところ、世話にくだけるところ、さすが菊五郎劇団という感じだが、フィナーレで楽しげにダンスを踊り、歌舞伎では見られない姿。

このページのQRコードです。

拡大