満足度★★★★★
元気になれる!
2幕構成のしっかりと内容のあるミュージカル。小劇場なのに、このボリューム
さらに生バンドでの演奏とあるのは、正直豪華すぎると思ったくらいだ。その上、
出演者もレミゼを始め、大作ミュージカルにも出演する役者さん達が多数いるので、さらに豪華さに華を添える。
1幕はなよなよ主人公をナイスガイ!にするための
サクセスストーリーで、どっちかというと、ドタバタコメディー色が非常に強く
とにかく笑わせられる。
2幕はナイスガイに変身後の主人公、そしてヒロインによる恋愛模様に
重点を置かれているので、ラブコメディーとしての作品として非常に楽しめる。
もちろん1幕同様に、細かいネタで笑わせてくれるのは忘れずに。
それなので、終始ラブコメディーといったわけでもないので、
ストーリーの変化も見所のひとつ。最初は気楽に観ていたコメディーが
中盤以降、2人の恋愛の行方を気になるように、自然とグッと物語に
引き込まれる。
そんなストーリーに華を添えてくれるのが、劇中歌。
どの歌も、基本的には明るく軽快で耳に残るもの。
特に作品のテーマ自体が、ハッピー!ラッキー!ポジティブ!
なので、とても元気になれる。(このハッピー!ラッキー!ポジティブ!というワードは劇中歌の一つとしても歌われる)また、「自信とは何か」どうすれば「自信を持てるようになるのか」。自分の「殻」を破ろう。自分らしく行こう。
そういうメッセージ性を含んでくれる歌もあるので、
何かに迷った時、そんな時にポンっと背中を押してくれる。
そういった意味でも、この作品は笑い、恋愛、以外にも
非常に人生において勇気づけられるものだった。
たった6日間の公演で、1回見たら、気に入り2回目、3回目と
つい劇場に足を運んでしまった。
出演者、楽曲、ストーリー、全てにおいて、大型ミュージカルに
負けない要素はたくさんあった。この作品をこのまま眠らせてしまうのは
非常にもったいない。
ぜひとも、より多くの人に元気を与えてくれるよう、再演を心より望んでいる。