コヒモトメム 公演情報 コヒモトメム」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    従来比で芝居寄り?
    能「求塚」をベースにしていながらその中心部分である三角関係を抽出し、他のカップルも織り込む。
    どちらかと言えば平民側の物語なため衣装がおとなしめだし、様式美的なものは控えめで従来よりも「芝居寄り」か?
    冒頭、一部の人物だけをモノトーン風に見せた照明はお見事かつ効果的。

  • 乱闘シーンの迫力は凄い!
    このユニットのコンセプトは
    『「能楽」と「現代芝居」のコラボレーション、回りくどく言えば「能楽と現代芝居はどちらも役者のやる芝居であるということを、お客様に感じて欲しい」』(byホームページ主宰あいさつ)だそうだ。
    私のような若輩者には「能楽」なんていまいちピンと来ない、馴染みがない、敷居が高いようなモノである。というか、馴染み深い人間の方が少ないだろう。
    そんな観客達への導入部としての、当日パンフレットは実に観客に優しいものに仕上がっている。時間に余裕のある方は、開演前に目を通すことをお勧めする。

    さて、本編は能楽「求塚」を題材にしている。
    とは言っても、話が重なってくるのは後半から。
    物語の構成としては、現在→過去の挿入(ここがメイン)→現在。
    今回は箇条書きにて失礼。


    本編とは関係ないが、当日パンフレットにあった、仏教での女性の捉え方にもびっくり!ネタバレboxラストに内容入れておきます。

    ネタバレBOX

    *登場人物が多い。次第に覚える。

    *表の顔と裏の心、本音と建前。それがなければ社会の中では生きられない。登場人物は皆、それを使い分けながら懸命に生きている。それがよく伝わってきた。

    *男共が、阿知の何にそんなに惹かれるのか分からない。放っておけない?確かに優しい人ではあるが…

    *真人、成人の乱闘シーンは凄い迫力!確かにあの二人の熱演では止めに入ろうとするなら、こちらの怪我を覚悟せねばなるまい。それぐらいの迫力。

    *小夜は本当に子供に見えた。大人が子供の役を演じるのは今までにも見たことがあるが、私の中では今回の彼女が一番。すごい。

    *せせらぎの音からして、作中の生田川はとても小さな小川(水嵩は膝まであるかないかくらい)だと思っていたため、終盤、そこに「身を投げる」「流される」というのが、自分の中でどうにもしっくり来ない。

    *ラスト、本当に救いがない。でもその中でも、阿知が「先に二人(真人&成人)の塚を」という所は何だかとても印象に残った。

    *過去編が終わって思うのは、何故冒頭で呰女が村の女達からあんな風に扱われているのか?過去ではそんなこともなかったのに。彼女たちが原因でもない…よね?更に何故宮手が呰女のあばら屋で寝泊まりしていたのか?うーーん(-"-;)


    さて、当日パンフレットによると
    『仏教では、女性は女性であることがすでに罪だとありました(中略)女に生まれた以上、地獄は免れないという教えです。』
    …………って何だそりゃあ!?(゜Д゜)何という男尊女卑の世界!!
    開演前一番の衝撃はコレでした。

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