第1回 A-1 グランプリ!! 公演情報 第1回 A-1 グランプリ!!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 0.0
1-1件 / 1件中
  • 白熱した闘いをすべきなのに、できないところが演劇の良さだ




    役者(アクター)のNo.1を決める戦い、それが『Aー1 グランプリ』である。ひとつ判断材料に苦慮したのは、「脚本、演出の違いを、どうするか」という点だった。同じテキストなら、比較した上で、それぞれの持ち味を評価できる。ところが、一話目、二話目、三話目を観たところ、観客の反応からも三話目が“ズバ抜けて”魅力溢れるコメディだったのだ。「舞台全体の評価」と「役者個人の評価」を切り分けるのは、相当、集中して観劇しなければならない技術である。



    個別の役者評価には言及しないつもりたが、私は基本的な立ち振る舞い=身体性の他、「他の役者とのセッション」を重視する立場で臨んだ。業界関係者からしたら、「キャラクター性」もマイナスポイントだったかもしれない。応用が効かないと思われる。
    今回、「最も存在感の あったアキバ系オタク」がグランプリを逃したのは、業界関係者票を逃した結果だろう。ただ、私が推した木島 忠さん がグランプリを果たしたことも付け加えておく。


    私は、「この世に つまらない演劇は ない!」がモットーだ。たとえば、中学生が吹くトランペットがプロ奏者の音を上回ることはない。しかし、その年代の少女が、仮に舞台で思春期の女子中学生を演じたとすれば、どんな名優さえかなわない姿が そこに、稀に ある。これこそが演劇だ。


    だから、今回は本番中「仲良しクラブ」を出すなど、意識の面に疑問を抱く役者もいたが、全員“アクター”であり、より磨かれた今後を期待したいと思う。




















このページのQRコードです。

拡大