時々は、水辺の家で 公演情報 時々は、水辺の家で」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★★

    24日にリピートも
    ほぼ着席ままのオーソドックスな「朗読劇」で、場毎に座る位置を替えるスタイルながら衣裳が演ずる風なのでイメージがわき易い。
    基本的にはユーモラスな中、終盤で親子ネタでホロリとさせるズルさ(笑)もあって好きだなぁ。

  • ひとりひとりが個性的
    芸術に携わる、少し浮世離れ?した登場人物たちの様子がとても楽しかったです。

    夫人役の浅野千鶴さんの、サバサバしながらもアクの強い周りのキャラクターたちを包み込む雰囲気がとても素敵でした。

  • 満足度★★★★

    不意に訪れる感覚
    リーディング公演で、淡々と物語が積もって。
    家とそこに暮らす人々の刹那が
    次第に形となって見る側に沁み込んで。
    その時間が満ちた上での終盤の展開に
    観る側の理性を超えたなにかが揺すぶられて
    こらえる暇もなく落涙(自分でもびっくりした)

    何気に与えられていたその場所での時間への俯瞰fの風合いが
    さらに続く時間への淡々と愛おしさを導き出し、
    ふわっと深く、強く、浸潤されてしまいました。

    ネタバレBOX

    実を言うと、観終わってからも
    何があふれ出てきたのは良くわかっていないのです。
    その家の新しい持ち主が
    暮らしていた住人たちの日々に揺らぎを与え、
    内にあるものを垣間見せ、解けさせて、
    でも、その空気の中で、とあることで、
    ふっと持ち主が抱く蟠りが解けた刹那に、
    そこに重なっていた時間それぞれが
    其々の質感をすっと浮かび上がらせて。

    リーディングでの上演は、
    そこにある人々の表現を
    言葉に対してとてもタイトに伝えてくれて、
    でも、役者たちの秀逸は、
    それを単なる枠組みだけに織り上げず、
    ロールたちの視座や感覚までも、
    台詞の一行ずつにとても自然に紡ぎこんでいく。

    シーンが変わり、役者たちが位置を変えることにも
    観る側に積もっていくものを、別の時間の明かり出照らすような
    意外な効果があって。
    リーディングの、観る側の想像力に委ねる部分の多い表現を
    繫げ、広げ、やがて物語の内に観る側を置き、
    その時間の歩みとともに、キャラクターたちそれぞれに
    新たな一面を導き出してくれる。

    そうして、舞台に満ちていくものが、
    むしろリーディングという枠があるからこそ、
    外側から見つめるのではなく観る側の内に沁み込んでくるのですよ。
    なんだろ、描かれるものを空間として受け取る演劇とは異なった
    繊細に線描で描かれたシーンごとに
    観る側が一歩引き入れられて初めて
    気が付く時間の肌触りのようなものがあって。
    さらには、役者たちの表現力が、
    リーディングでなければ表現しえないなにかとともに
    舞台を満たし、やがて溢れさせるものが、
    観る側に感覚の理を組み立てさせず、
    無意識で受け取る何かに浸してくれるのです。

    終盤、新しい持ち主の心側が、いろんなものを解いて、
    壁板を少々剥されたその家の、登場人物のなかの座標のようなものが
    それぞれにとてもいとおしく思えた。

    見えないものをすっと切り取るような
    作り手のセンスと、それを描き出していく役者たちの力量に
    心を惹かれたことでした

  • 満足度★★★★★

    無題955(13-394)
    14:00の回(晴)。13:38会場(地下)着、受付、中へ。入って右に客席、左に6つの椅子。14:04前説(須貝さん、85分)、開演~15:23終演。

    いつもみに行く清水さん、最近出演作も多い川田さん、「ファニー・ガール」がとてもよかった浅野さん...平日のマチネでしたが、この機会を逃すと..と思いみに来ました。終演後、台本を購入、清水さんにご挨拶(ジエン社行きますからね)。

    本作、上演することがあったら隅田川沿いの「ルーサイトギャラリー」でみたいなと思いました。川から吹き込む風、大きな窓から差し込む日差し...、一枚の絵を間に、通う母と娘の気持ちが爽やかでした。

  • はっぴ~えんど?
    タイトルからの予想では、少し色っぽいラブストーリーという勝手な妄想をしていたので、こういうのもハッピーエンドと、言われれば、そうなんでしょう、きっと。絵は嫌いじゃないので、その辺のやり取りは引き込まれました。セリフを聴いているだけで情景や、舞台が浮かんで来て、心地よかったなぁ。声だけが頼りなので、艶のあるいい声選手権みたいな役者さんが、揃っていたならもっとうっとりしたかも。です。

    ネタバレBOX

    皆さん1回は噛んでたのが、至極残念でございました。集中集中!!
  • 満足度★★★★★

    芸術家たちの共同生活
     アーティストの持つ揺蕩いを見事に具現化し得ている。

    ネタバレBOX

     個性の異なる様々なジャンルのアーティスト達個々人のテイストを、適確なキャスティングと多くのアテ書きで抽き出し、各々の立ち位置を丁寧且つ適切に、諸関係のあるべき場所に定めることによって、アーティストが、一般の人々から、気儘、自由、変わり者と評されるような揺らぎまでを表現し得た稀有な朗読劇。
     シナリオの良さに加え、役者達のアーティストとしての質の高さ、これらを過不足なく自然な表現に仕立てた要を得た演出センスが光る。一方、始まりと終わりがあれば、物語は成立する、と信ずるの作家の創作フィールドは、良いことも悪いことも総てひっくるめて取り込ませ、煮詰らせて生きる力に変えて行こうとするたくましさに通じ、今作に、一種の爽快感を漂わせているのも印象的である。
  • 満足度★★★★★

    朗読劇という形式と内容が見事に和合!
     絵にたとえるなら淡い水彩画のごとき静謐なストーリーに朗読劇という簡素なスタイルがよく合っていた。
     人間の機微を描く劇には必須の笑いもいいバランス、いいタイミングでちりばめられ、しかも作り手のユーモアセンスがいいのかスベっていない。
     少し前から応援している主役の川田智美さんがその顔立ちゆえ振られがちな少女役でなく繊細な演技で大人の女を演じているのも新鮮で何より。
     スタイルと内容が噛み合った良作。
     観た誰もが微笑を浮かべて劇場を去れるような、こぢんまりとはしているけれどそれだけに愛おしくなってくる、そんな一作でした。

    ネタバレBOX

     水辺の家に住みついている画家たちの交わす美術ウンチクトークの奥深さにびっくり! 一夜漬けでこれだけの知識が身につくはずもないので、作・演出の須貝さんはよほどの美術通なのだろう。

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