ブラウニング バージョン 公演情報 ブラウニング バージョン」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★★

    いい時間
    とある人物の人生模様。実際に今に自分と合わせて見ていられる方もいらしたのでは。結婚とは実際は他人同士、とてもリアルに考えさせられました。ただいいお芝居でしたね。

  • 満足度★★★★

    絶望と向き合う
    生きることに伴う絶望、倦怠、諦念が凝縮されたような古典教師夫妻のすがたの痛々しさが心にしみる
    戯曲のよさを素直に丁寧に引き出したオーソドックスな演出だった。モロ師岡、紫城るい(美しい!)の演技も素晴らしい。

  • 満足度★★★★

    考えさせられました!
    当事者でなければ理解できぬ心情をテレビやミュージカルで馴染みのある豪華キャストが渋く演じている。決してドラマティックではなく地味なラティガンの戯曲だが、傷つくことを恐れるため、常に冷静にそして客観的に物事を捉える老教師が、妻と姦通していた教師の言葉をきっかけに考えを変えようとする話はとても興味深く観劇できました。

    ネタバレBOX

    自分は誰からも好かれない教師と思い続けてきたアンドルウ・クロッカーハリスが、退職日に教え子のタブロウから贈り物(”アガメムノン”のブラウニング訳のバージョンの本)を貰った時の号泣するほどの喜びと妻からタブロウが進級するための手段と聞かされ現実を目の当たりにしたシーンが印象的でした。
    元宝塚娘役の紫城るいさんの声はいい!
  • 満足度★★★★★

    想像と異なる
    暗くて重苦しい、それでも素晴らしい戯曲でした。

    ネタバレBOX

    生徒からのささやかな贈り物が退職する教師に前に踏み出す勇気を与えたという説明書きから想像していた内容とは大いに異なっていました。

    優秀で生真面目で面白味のない先生、美人の妻がいるものの妻の浮気歴を本人から聞かされていて把握していたという仮面夫婦振りでした。

    ギリシャ古典の翻訳物を生徒から贈られたときは涙して喜んだものの、妻から先生が不在のときに物真似していたと聞かされて生徒の真意を信じられなくなってしまうなど、前向きどころではありません。

    妻は夫の年金を当てにしていたため一緒に暮らしていたのかもしれませんが、中途退職を理由に理事会が年金支給を認めませんでした。今度は夫が離婚を拒むことで妻を苦しめる番になりそうです。

    人気先生の後に退任挨拶をすることを決意しました。一発大逆転というか、最後っ屁というか、そうしたものが期待できるのか、あるいは単に原則を押し通しただけの受けない冗談を交えた生真面目な挨拶をするのか、明日の終業式も見てみたいと思いました。
  • 満足度★★★★

    正直この話の内容は好みではない
    なんだけど・・・役者さんのパワーが凄くて芝居というものの奥深さを感じさせられました。生徒に好かれていない教師が学校から去る時期の2時間を切り取った舞台です=約90分

    ネタバレBOX

    そーゆーつくりなので、しょうがないとは思えるが。
    舞台設定はチラシ裏右上の作品世界概要を、
    よく読んでから観劇することを勧めます。
    舞台上では一切語られないうえに台詞が
    いろいろ重いながらも状況説明がありませんから。

    開演前に舞台衣装のまま生徒タプロウさんがクリアファイル付きのパンフレット¥500を移動販売してサインもされていました(^^)。

    六角形がモチーフの変形舞台に机や衣装(女優さんも髪のセットなんかも古風にしていたように感じました)なども隙無く用意されていました。

    いろいろと設定や人物関係等の説明無い箇所があり、想像力に頼るのだとしてもチト情報不足なのではと感じるところありましたです。

    ・・・・結婚って苦しいものなんですかねぇ・・・と思わされた
    (SAO内での結婚の方が何か良さげに思うなぁ・・・・・アスナみたく・・・・ねぇ)
  • 満足度★★★★★

    素晴らしかったです~!!
    私事ですが、引っ越しなどで約一ヶ月ぶりの観劇だったせいもあるが、しみじみと演劇の素晴らしさを感じられる舞台でした。緊密で、一つ一つの言葉が物語りを構築していく様が建築物を見るようだった。骨太でイギリス物らしい台詞劇、堪能しました。ああ、役者さんはこんな劇をやりたいんだなぁとつくづく思った。演技の素晴らしさはもとより、シンプルな舞台美術も、オンブラ・マイ・フの音楽も良かったですね。でも全体にあまりイギリスらしさが感じられなかったかな。例えば椅子なども背もたれ部分が高い物だとイギリスらしさが出たと思うし、イギリスのインテリアというのはもっと色を多用するのが普通です。せめてクッションだけでも渋い赤などにすると舞台全体が引き締まったような気がする。でもそんなことを差し引いても拍手が鳴りやまない舞台でした。ブラボー!

    ネタバレBOX

    イギリスに4年半住んでいたので、イギリス人男性の姿勢と姿の良さ、倨傲で不遜、人間嫌い、そのくせ寂しがり屋で妙におしゃべり、不思議なバカ正直さなど、(英国のBBCなど自国に不利な情報も平気で流し、そのため高い信頼性を得ている)あまりイギリス人らしさが出ていない所がちょっと残念。というか、日本人がイギリス人を演じることの難しさみたいなものを感じた。もうね、彼らの姿勢の良さというのは、はっきりと筋肉、特に背筋力から来るもので、これは歳をとってもあまり変わらないものです。主人公は心臓病を患っているので仕方無いにしても、他の男性陣はもう少しイギリス人っぽさが欲しかったかな。割と近かったのは妻ミリーですが、残念なことにイギリス女にこんな美人はいない(笑)でもまあ、これらはしょっちゅうイギリス人の矛盾した性格に悩まされていた私だけが感じるものだと思います。でも、主人公の人間不信、絶望、饒舌、優しさ、我慢強さからくる底力などまさにイギリス人そのもの。人間を演じる事の面白さと難しさを見せてくれた舞台でした。
  • そこで終わるのか!
    一時間半。暗転なし。休憩なし。

    チケットプレゼントで観劇。
    プレゼントして頂いたことに感謝します。
    一時間半、濃い時間をありがとうございます。

    客席側に迫り出した六角形を模した舞台。
    明日の学年末で退職する古典教師の、前日2時間を追う。
    暗転から開演する作品が多いが、この作品では開演も暗転しない。暗転したのは終演時のみ。この方法は初めて観ました。
    古典教師がおもむろに舞台に現れ、読書をはじめる。庭にももう一人。さらにその人物と肩を寄せ合うもう一人が現れる。一旦三人が捌けて、物語がスタートする。

    箇条書きで失礼。書き殴りで申し訳ない、順不同。

    ネタバレBOX

    *生徒が本をプレゼントしたシーンはもうボロ泣き。

    *台詞が結構な量かつややこしいので、理解するのに必死でした。

    *この古典教師という人間の、底知れぬ気味悪さ。すごい。

    *「あまり生徒に好かれていなかった先生が、退職前日に、生徒から、授業の内容を反映させた素晴らしいプレゼントをもらいました。先生は号泣しました」なんてチープなハッピーエンドで終わらない。ここからがじわじわ来る静かな盛り上がり第二部。やられちゃいました。

    *何故妻は古典教師と夫婦を続けているのかよく分からない。多分ラストで教師が語ったのだと思うのだが、理解力不足の私には消化しきれず。

    *妻が古典教師に嘘をつかない理由も同じく理解不能。

    *年老いた人物が主役なので終始声は張らない(いや数回張ったか)が、ボソボソしている訳じゃなく、きちんと聞こえる。私は最前列だったのですが、客席最後列まで聞こえているなら「流石」の一言。

    *自然科学教師が客席から舞台に上がった時は、役者と気づかず本気で「えっ!?ダメだよ勝手に舞台上がっちゃ(;゜O゜)」と思った。というのも、スーツの後ろがシワシワヨレヨレだったから。彼が“そういう人物”な訳ではないので、それが狙いでないのならピシッとお願いします。

    *年収200ポンドというのが、どういう生活水準になるのか想像できない。かなり切り詰めないと無理そうだが…

    *生徒は下心があった訳じゃない。それを観客に明確に示しているからこそ、妻の一言からの後半が凄みを増している。

    *翌日の学年末の式典はどうなるんだ!?という所で終わる。本当に「そこで終わるのか!」というラスト。翌日の様子も是非観てみたいと思わせる。

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