殺しのリハーサル 公演情報 殺しのリハーサル」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 結末まで かかわる“座席の位置”
    劇場というものは、老人の寂れた自宅の縁側にもなるし、新興財閥の主人が酒を片手にするビルディングの最上階にも なる。
    しかし、誰もが首を縦へ振ってしまう決定的な場所=シチュエーションが ある。
    それは、「劇場」自身だ。


    「殺しのリハーサル」は、1982年 米国のテレビ放送用映画として初披露された作品。
    後に、世界各国で舞台化し、これまで多くの観客を 「深いミステリーの世界」へ誘って来た、名作中の名作である。

    以上、紹介させて頂いたものの、実は舞台を観た段階では そうした「知識」を把握できていなかった。
    そして、「殺しのリハーサル」以外のミステリー作品も等しく、「知識」を持たず観劇した その回が最も「面白い」はずである。




    私は、主人公アレックスを演じた中野誠也の“圧倒的な立ち姿”に 権威を感じざるを得なかった。
    「重大な事実を知っている」、そう観客を 一定の方向へ導くことに実現した。


    ーほぼバレてないネタバレへ

    ネタバレBOX




    劇場というものは、老人の寂れた自宅の縁側にもなるし、新興財閥の主人が酒を片手にするビルディングの最上階にも なる。
    しかし、誰もが首を縦へ振ってしまう決定的な場所=シチュエーションが ある。
    それは、「劇場」自身だ。


    「殺しのリハーサル」は、1982年 米国のテレビ放送用映画として初披露された作品。
    後に、世界各国で舞台化し、これまで多くの観客を 「深いミステリーの世界」へ誘って来た、名作中の名作である。

    以上、紹介させて頂いたものの、実は舞台を観た段階では そうした「知識」を把握できていなかった。
    そして、「殺しのリハーサル」以外のミステリー作品も等しく、「知識」を持たず観劇した その回が最も「面白い」はずである。




    私は、主人公アレックスを演じた中野誠也の“圧倒的な立ち姿”に 権威を感じざるを得なかった。
    「重大な事実を知っている」、そう観客を 一定の方向へ導くことに実現した。

    なぜなら、アレックスを含めた彼等は一人を除き、観客を騙していたのだから。(正確を期すと、その1人も途中まで騙している)
    「犯人役」と「私たち」は、全く同様の視点で、立場で、彼等を1時間30分 眺めた人間だ。

    もし、「ミステリーの落とし所」が あるとすれば、特にアレックス(中野誠也)こそ「重大な事実を知っている」雰囲気を(わずかばかり)醸し出す必要があった。
    作品の外せないポイントだろう。

    この制約を、「圧倒的な立ち姿」とともに魅せた中野誠也は権威を語るに相応しい男だといえる。


    セットは最小限であり、謎を膨らませる音響効果も 無かった。
    では、今回、劇場を マンハッタンの稽古場へ変えなかったのか。

    いや、むしろ客席の通路を数え切れないほど利用したのである。

    「容疑者」の俳優、プロデューサー、舞台監督、演出家ら5人が、稽古場へ入る際、通路を下っていった。
    「足取り」さえ、横柄なであったり、イスの背もたれを持ちながら…といった具合に、登場人物のキャラクター性を現す。
    この5人は再び稽古場を出たわけだから、少なくとも10回は通路を利用したわけだ。

    通路を利用すること自体、「斬新」ではない。


    私が紹介しなければならないのは、オープニングで「ミステリーの解決」に繋がる 会話=やり取りが あった事実だ。
    その場所とは 当然ながら「通路」のことだ。

    米国およびヨーロッパ各国で上演された「殺しのリハーサル」が客席の通路を利用していたのか、私自身 知らない。

    これが「日本オリジナル」の演出なら、的を得た演出だったと思う。
    通路で演じるとすれば、照明を外れた暗闇の部分や、客席の位置によっては見えづらい観客もいる からである。
    そして、ここからが大切なところだ。

    わかり易く説明すれば、半分の観客は5人の登場人物を確認できたが、除く1人の「犯人」を100%確認することは困難であった。
    逆の客席にいると、それは反対の構図になる。


    舞台だけで進行しない。
    誰も全体像を把握できない。


    果たして、「日本オリジナル」なのか。
    たかが「通路」がミステリーの醍醐味を与えてくれる。
    「日本オリジナル」か どうかを細かく考えたのは、ストーリー•作風を左右するといっても過言ではない、重要な演出だった為だ。






































  • 満足度★★★★

    納得の筋書!
    劇作家が、女優の婚約者が結婚前日に死亡し、自殺として警察に処理されたことに疑問を抱き、1年かけて犯人と思しき人を追い詰める話です。  キーワードは”役者”です。舞台セットは物足りませんが、計算つくされた仕掛け、そしてミステリーには欠かせない大どんでん返し。演技力抜群の役者陣に目が離せません。
    ラストシーンの照明そして音楽サティのグノシエンヌ第1番マッチしてました。

  • 満足度★★★

    さすがの脚本。
    入場料と比較すれば、美術が貧弱ではある。

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