うちゅうのひと 公演情報 うちゅうのひと」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    うるっと来ました
    まるで正十二面体のサイコロが緩やかに転がっているようでした。

    ネタバレBOX

    正五角形を六個繋げたオブジェは宇宙船の先頭部分のようでした。そしてこの形状は正十二面体の一部でもあります。

    ケケケとしゃべる宇宙人が見えて遊んだり、過去の思いでのシーンがあったり、いじめられていた生徒といじめに加担していた生徒が実は逆だったり、それでも怪我をしたのは自分で他の人が傷つかなくて良かったなと思ったり、でもそのときの後遺症で意識障害になって眠り続けているのは自分だったのかと気付かされたり、ようやく意識が戻ったり、と思ったら全ては若年性の癌に冒された少女の描いた絵本の世界の話だったり、正十二面体のサイコロを転がして出た面をシーンにしたように様々な局面が描かれていました。

    不思議感覚にもちょっとマンネリ感はありましたが、色々な真相が明らかになるに連れうるっと来て、さすがはアンティークスだなと思いました。
  • 今日、ラムネ(プルーン味)が食べたくなった
    スティーブン•スピルバーグ監督『E.T』(ユニバーサルピクチャーズ)への強いオマージュであることは間違いない。
    学校で 一人ぼっち の少年とETが遭遇するのは夜間、自宅のガレージだった。スピルバーグ監督は20周年アニバーサリーに向け、「撮り直し」を行っている。
    一つは「子ども達の世界に馴染まない」(スピルバーグ監督 )理由から男性が銃を構えるシーンをカット。もう一つは この遭遇のシーンである。(他にも撮り直しの箇所は存在するが、この二つが重要らしい)

    ネタバレBOX

    そこで、今井なつこ(柴田和美)とETにあたるさっちゃん(つのだときこ) の遭遇のシーンを考えてみたい。
    設定は夜間の自宅リビングだろう。「ケケケ…」の笑い声を響かせる さっちゃん に対し、なつこ は 菓子をあげ、接触を試みる。戸惑いながらも短時間のうち「一緒に寝てもいいよ」と すぐ友達へ。
    このシーンを観た時、私は『E.T』の旋律を思い出した。SFファンタジーというか、映画作品のオマージュを通じ、少女と“ET”の絆を描く…。おそらく観客は そのような展開を待ち構えた。
    しかし、見事な心象表現で裏切られることになる。

    「見えない」点は ずっと疑問だった。少なくとも、さっちゃん を隠すシーンは鉄則だと思ったからである。
    隠すシーンがない…。それは すなわち、映画的手法で順を追って描く、またはシチュエーション舞台を放棄したことと等しい。
    現れたのは内面世界の「女の一生」である。

    「女の一生」の断片は、観客の人生と交わり、何色にも染まる。
    今作『うちゅうじん』がミルクだとすれば、観客の人生がイチゴならイチゴミルクになるし、チョコレートならミルクチョコレートになる。
    「示唆」を与える1時間50分。

    優等生ではない、粗削りの感動も欲しかった。舞踏など挿入すれば、よりファンタジーに充満されたかもしれない。だが、一方で、静かなる余韻も かけがえのない特徴だろう。
    この声が製作陣に届くとしたら、『E.T』のみならず、映画『ミスター•ノーバディ』の鑑賞もお勧めする。構成のモチーフが共通だ。
  • 満足度★★★

    涙が止まらない
    始まってすぐどういう話の展開になるのだろうか、読もう読もうとするのだけれども読めず、宇宙人クオリティの味によって、話が頭に入ってこない。しかし宇宙人の姿にも大分慣れてきたところで、いじめ問題を扱う際の不快感、これをどう解消してくれるのかの期待感もありつつ観続けていると、感極まって涙が。。。え、こんなに涙腺脆かったか?って思うぐらいに涙腺崩壊してしまった。

  • 満足度★★★★

    不思議な世界
    この劇団のお芝居は、いつも不思議な空間を演出してくれます。好みが別れると思いますが、わたしはとても好きです。他の劇団にはない独特の味わいがあります。本作品では、柴田さんの演技が素晴らしい。
    つのださんは、相変わらずの可愛らしさです。先生役の義野虚さんが安定感でよいアクセントになっていました。1時間50分だが長さを感じなかった。

    ネタバレBOX

    死者が蘇るのは、毎度お馴染みのパターン。
    いじめっ子を本城と平岡が好演。

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