満足度★★★★★
さわやかですがすがしい後味
オリジナルの時代と比べると、個々の状況の変化はありますが、時間と場所をこえて変わらない「仲間」「故郷」「母親」「生き方」などが印象深いメロディーとともに伝わってきました。爽やかさ、すがすがしい後味が心地よい舞台でした。
満足度★★★
昭和らしさ
1960年初演の今作で、いずみ たくは、日本独自のミュージカル作品公演の旗揚げを目指した。コマーシャルソングを作曲し、それが流行る度に自らが痩せ細ってゆくような感覚に襲われ、そういう地平から脱したいと、当時、日本では未知の領域と言って良かった和製ミュージカルに挑んだ。その志と努力は本当のことだと信じたい。亡くなるまでに100本以上のミュージカル作品を書き「歌麿」はアメリカへも持っていった。落語の「死神」もミュージカル化しているしアリストパネースの「女の平和」、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」などもミュージカル化している。その出発点に位置した作品ということができる。何処にでもいる定時制高校へ通う少年たちと少女の友情を中心とした作品。昭和という時代が色濃く出、貧しかった頃の日本のイメージも窺える。