永遠の存在者【ご声援ありがとうございました!】 公演情報 永遠の存在者【ご声援ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    ルート分岐
    マルチエンディング。
    面白い試みだと思った。

  • 満足度★★★★

    100年後
     100年後、とある家族に起こった不思議な告別式。永久保存が可能になったと原理的には考えられる体組織と最先端技術を組み合わせて、新たな亜世界をヒトは構築した。(追記2014.1.3)注:終わり方は自分の拝見した他に2通りあるそうだから、都合3通りの終わり方があるということになる。

    ネタバレBOX

     すずと健が話している。所は、戯想博物館。すずは健の娘だが、父の事を何でも知りたいと話をせがんでいるのだ。母とのなれそめや学生時代のことなどを。実は、ここで告別式が行われているのである。死後18時間以内の脳を取り出して、電子機器と繋ぎ、電荷を掛けて脳の見た夢や記憶を再生したり新たな記憶を書き込んだりできる装置の試作機が、この博物館にはあるからだ。技術的には、以上述べたようなことが理論的に可能なのだが、倫理的には様々な問題があるとして研究は封印され試作機だけが、この博物館に引き取られていたのである。最近、この博物館には幽霊が出るという話もあった。幽霊の件については、健の勤める会社の社長が、周りには隠していたものの病に掛かり自分の寿命を覚悟していたのだろう。亡くなる前に、この機械を使って亡くなった御主人に会いたい、と御主人の保存された脳を持ち込み機械を操作してバーチャル逢瀬を実行していた為であった。今、それを館長がやっている。誰の為に? 健の為だ。健と彼の大切な人々の為だ。健は昨日、不慮の事故にあって亡くなっていた。そのままでは、親しい誰にも会えずに彼は亡くなる他なかった。そこで、館長は健の勤めていた会社の社長がやったのと同じ方法を用いて、健の脳に機器を繋ぎ、彼の家族や大切な人々に最後の別れを告げさせたのであった。悲しい話ではあるが、人々の思い遣りや、何気ない日常の大切さがしんみり埋め込まれて心に残る作品になっている。

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