満足度★★
華組みさせていただきました。
時代劇と思っていると違和感があります。
葵太夫以外、着物の衣文を抜いてないのでギャルにしか見えない。
言葉遣いも “調査、真実を風化、混在、家族、本部、状態、謝罪、精神…”
もしかして昔からあった言葉かもしれませんが、
話の流れよりそっちが気になってしょうがありませんでした。
満足度★★★
演出は、もっと勉強すべし
宵組を拝見。シナリオは原作が因縁めいたものなのだと想像される。それなりに面白い内容だ。然し、演者が、役作りをその内面から行っているとは思えない。役者の年齢・経験に応じて、無論、力は、異なるのだが、若手は、踊りも役作りもまだまだ未熟の域を出ない。
踊りについては、動作を切るべき所でキチンと止めていなかったり、スピンした後ぐらついたり、踊り以前に基礎体力をもう少しつける必要のある者も居た。腰から下を安定させ、大地を足の裏で掴むくらいの心構えで踊る必要があるのではないか? 上半身や、手を使うことが多いように見える日本舞踊でも、腰から下が安定しなければ、踊りにならない。まして、リーフレットには、廓の踊り上手という設定になっているのだから、基本はきちんと押さえておくべきである。廓と雖も、其処で上位を占める者たちは、三味や踊り、政治や経済についても一通り以上のことを知った上で、色里の住人として生きていたのである。こういう世界に対する認識ももっと深めるべきだろう。
演出は、以上のことも考えながら、演出をつけて欲しい。その為の演出である。
脚本の構造が良い
宵組。
脚本は肉付け部分に問題点がいくつかあるが、骨組みがしっかりしているので観ていて心地が良い。時代設定が(おそらく)江戸時代なのに、女性陣の行動が平成のそれであったのは検討を要する(興ざめするほどではないが、違和感は感じる)。主人公の鴇風が仇討ちのために積極的に行動すればもっと良くなったと思う。
演技に関しては葵太夫役の龍谷真紀子さんと藤田屋主人役の関口義人さんが良い。特に2人とも声が良いので葵太夫はより艶っぽく、藤田屋はより悪賢そうに見える。ただ、途中で台詞のど忘れがあって葵太夫が小声で教えていたのは減点。この2人の実力ならアドリブでうまくごまかすことが出来たはず。
遊女役の大空憂さんは秋葉原のアイドルユニットの一員。華組の公演にも楓役で出演するところをみると将来は本格的に女優を目指しているのであろう。アイドルとして考えるならまあまあの演技力だが、女優として考えるならスタート地点の演技力。これからますますの努力を期待したい。
公演自体とは関係ないが、当日配布のキャスト一覧はもう少し活字を大きくする方が良い。役名にふりがなを入れるのも必要。例えば主人公の鴇風を「ときかぜ」と読める人は少ないと思う。