初舞台も!フレッシュです
三作連続のオムニバス・コメディ集。
一話_[宝剣はどこへ行った?]
【『怪盗ルパン』系統のミステリー・サスペンス。ところが、男性刑事と女怪盗が敵対するのではなく、ある「秘密」を隠そうと共謀する…
ペコリーノ(柾木元一郎)とアイオラ(高橋すみれ)の駆け引きにみる「奇妙な温情」こそ意外性があり、その「相性」は抜群であった。
ただし、屋敷主人・ラグダエル(山口圭三)はオーバーリアクションが過ぎた。また、人物描写を考えると、例えば、もっと「怒る時は怒る」ことが、ラストの「どんでん返し」を 安堵感ある展開にしたはずだ。】
二話_[Avance]
【『女子会』は、女子が集まり本音トークをする飲み会を指す。
「◯◯女子」という便利造語のパターンでしかないが、その新語には社会的自立だとか、「会員制プライベート・クラブ」のような自尊心がある。
本コメディは生態観察としての「たわいない会話劇」だったのだろう。これは観客にしてみれば退屈である。
いわば その「隙」を狙った急転直下が、「女の幸せ」を 特に20代〜30代の同世代観客へ、雑誌『ゼクシィ』よりリアリスティックな課題として提示した。「たわいなさ」は 計算機で導いた布石だった。
20代後半の女性観客はコメディであるにもかかわらず、まるで自分の恋愛観、家庭観を重ね合わせようかのごとく「真剣な顔つき」であった。】
三作_[俺達のFIRE]
【等辺三角形のようなコメディだった。
A、B、Cのキャストが出演するとすれば、三者が 全く同じ役割、台詞量、キャラクターなのである。
『戦隊レンジャー』ではなく、全員モテない系男子であるから、ここは グチャグチャにした新聞紙でもよかったと思う。仮に「当て書き」だとすれば、郡山(桂 裕貴)あたりは間違いなくモテます系イケメンでなければならない。
彼も含めたモテない系 男子が 「台詞」を 次から次に放つわけだが、聴こえない箇所も多々…
もっとも、キャスト陣の熱量は認めざるをえない。その汗でTシャツを濡らしたのだから。】
総評_脚本段階だと 相当、爆笑を誘うコメディであろう。
特に一話[宝剣はどこへ行った?]はキャスト陣もテンポよく「笑い処」を連発したのだが、それが100% 観客に伝わり「爆笑」を生んだかといえば疑問だ。
あえて、そのテンポを抑え、「場を凍りつかせてから融解する」テクニックが必要だったのかもしれない。
また、二話[Avance]に出演された櫻井みお さん(役:早苗)に言及する。
新潟県のスキー場へ滑りにいったか どうかは知らない。
気になったのは目の周り(グラス部位?)は白いままなのに、それ
以外は「焼けていた」?点である。
綺麗にお化粧されているため、「浅黒さ」はないが、やや「パンダちゃん」 だった。
ご本人が「美白」だからいう。
スキー場が関係ないなら単に失礼であるが、「女優靈」を発揮してほしかったと。 そこは残念だ。
結果、合間1分間のみ登場する座役・一晴さん が最も「爆笑」だった。