ゴッド☆スピード♯ユー! 公演情報 ゴッド☆スピード♯ユー!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    コラージュから生まれる昭和の詩情
    様々な音楽、映画、ドキュメンタリー番組をカットアップして組み合わせ作品で、演技や演出に粗が目立つものの、それがマイナスの印象にならずに寧ろ魅力的で独特な雰囲気を生み出していていました。

    北朝鮮を脱出した人の物語に『男はつらいよ』や『雨に唄えば』、『鳥』等の映画が重ね合わされていて、台詞やイメージの繋ぎ方が見事でした。
    後半は『川口浩探検隊』の映像を流すの合わせてかなり適当な精度で同期して演技を行い、番組の胡散臭さが増幅されていて笑えました。
    暴走族ブラックエンペラーのドキュメンタリー番組もコラージュしていて、全体的に昭和テイストが濃厚だったのが印象的でした。時事ネタのブラックな扱い方や演劇業界に対しての皮肉が楽しかったです。
    荒唐無稽な物語で、ネタ的なエピソードが多く本筋が見えにくいのにも関わらず、何故か胸を打つものがありました。

    わざと斜めに投影した映像に台詞が映し出されていて、役者がそれを見ながら台詞を話す、半ばリーディング公演的な形式となっていましたが、劇中で自虐的に言っていた様に流れがギクシャクしていると思いました。
    また、今までの作品に比べて音楽のビートに合わせてラップする部分が少なくて、少々物足りなさを感じました。

  • 満足度★★★★

    ゴッド・スピード
    チケット代2200円のままなら次回も観る。

    ネタバレBOX

    北朝鮮的な話から、荒川だかを海に向かって進む「ママ」とかの話へ繋がる舞台。リーディングってことで、セリフが投影されているので、何言ってるのかわからんということはない(なかったら聞き取れない箇所も多かったと思う)。

    みょうちくりんな構成とネタで、結構坦々と舞台は進行する。そのくせ飽きないのが不思議。75分くらいの短さってのもあるけど。あと、なぜか、ちょっとかっこいいと感じてしまった。

    北朝鮮の話(だけでなくその他もろもろ)はよくわからんが、「ママ」の話は気に入った。その際映された、昭和のヤラセ番組な映像が笑った。
  • 満足度★★★★

    理屈抜き、体感的に、面白く
    説明に書かれた内容通りの舞台なのですが、
    説明を読んでも、
    現出する空間の肌触りがまったくわからないのが凄い。

    緩く深くスタイリッシュなあっという間の時間でした。

    ネタバレBOX

    今回は、役者たちの語る言葉が、
    スクリーン上に羅列されたものを読む、
    リーディングの態になっていて。
    そこには意外な効果があって、
    表現される内容が、
    役者の語り口や所作とともに、
    空間の立体感になっていく感じが
    とてもキャッチーで面白かったです。
    これを何気なく、いともたやすくといった感じで実現していく
    役者たちの底力も凄いなぁと思う。

    その感覚の延長線上で観る、
    懐かしいTV番組の舞台上のコピーには、
    素敵なグダグダさ感ともに
    一種の不思議な奥行きが感じられたことでした。

    そうそう、前半の、古典落語の「笠碁」と「ゴドーを待ちながら」が
    ドミノ倒しのような束ねられ方など
    上手いなぁとおもう。

    著しく好みが分かれる舞台なのかもとは思うのですが、
    個人的にはモロにツボでございました。

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