満足度★★
視界の境目
アーティスト・イン・レジデンスの美術展の会場に設置された、各辺が2m程度の立方体の空間の中で観客1人と役者1人で行われる、視界を巡る20分程度のパフォーマンスで、何かの実験の様な雰囲気が新鮮でした。
ヘッドフォンを着け、目を瞑った状態で開始し、ヘッドフォンから聞こえてくる機械的な合成音声(?)に従って正面の壁にある赤い点を見つめたり体を動かしたりすることによって、普段意識していない視界の境目を感じさせられている内に、役者が視界の外から内にゆっくりと入って来て日常的な行為を行うものの、視線を動かさない様に指示されているので、逆にその行為の音や気配に強く意識を集中させられました。
途中で後ろからヘッドフォンを取り外され、指示の口調が友達や恋人に話しかける様な感じとなり、終盤では床に寝るように指示され、左の壁に写った自分の影の輪郭を役者の手の影がなぞって行き(実際には触れずに)、あたかも役者が自分の中に入ってくる様なシーンで暗転し、不思議なエロティシズムを感じました。
通常舞台作品を観るときは体の大半は動かせなくても視線は自由なのに、この公演ではその視線の動きをも拘束させられる体験が興味深かったです。しかし、パフォーマンスとしては実験的な段階に止まっている様に思え、さらに感情的あるいは知的に刺激する要素が欲しかったです。
満足度★★★★
不思議な感覚
説明を読んでも公演内容を想像できなかったのですが、以前の作り手の作品がとても面白かったので観劇。
いくつもの感覚の遷移があって、
とても不思議な感覚に浸されました。