ディストピア 公演情報 ディストピア」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    目が離せない
    ズーンと重苦しい舞台ではあったが、役者陣のラストまでの熱量は凄く、目が離せなかった。凄くよかったし、面白かった。

  • 冷房要らずの「一線を越えた」旋律



    数々の「猟奇的な舞台」を制作し、観客を戦慄させてきた『角角ストロガのフ』
    初めて体験した私は、壊れてゆく人々の姿に冷房以上の涼しさを感じざるをえなかった。

    お台場のジョイポリスでも体験できない涼しさだろう。
    では、『貞子3D』を上回る「ホラー」か?
    いや、「サスペンス」である。



    いしだ壱成 演じる人気若手俳優•アラキが、冤罪に巻き込まれ、国家権力の支配する「囚人たちの町」へ移送されてしまう。
    「優しさを与えるべきではない。
    軽蔑と受け止められるから」
    閉ざされた町でアラキは町民の更生を進める一方、事件の新たな犯人探しが始まった…。


    私には、いしだ壱成の俳優人生と、役のアラキは同一人物ではないかと思えてならない。

    冒頭、マネージャーの声で「真面目な男」と、観客へ紹介された。

    「女には目がない」こともマスコミに報じられた。


    冤罪というのは、アラキの浮気相手らが被害者となっている事件である。


    人気若手俳優を いしだ壱成が演じた訳ではなかった。
    いしだ壱成こそ、人気若手俳優であって、その苦労や感情を演じる必要はないからである。
    これは、明確な「当て書き」だろう。
    形式的理由から そう述べているのではなく、あえて「ダブらせよう」「リンクさせよう」という演出だったためだ。





  • 満足度★★★★

    ☆☆☆☆
    正直そこまで期待してませんでした。
    しかし蓋を開けたら吃驚!
    どうやって集めたんだ!という程の強者揃い!
    蜷川マジック張りのあちらこちらでの人生模様。。。
    腑抜てた己に喝を入れられました。

  • 満足度★★

    好みが分かれるというよりは
    率直に言ってしまえば「私の」好みに合いませんでした。すみません。
    角角ストロガノフさん初見だったので、事前の情報収集が甘かったかなと反省。
    基本、ハッピーエンド好きで、辻褄の合わない(現実的に照らして疑問が生じる)話が苦手で、下ネタもグロも苦手、ときたらしかたないですよね。全く私個人の問題です。
    同じような好みの人にはお勧めできません。
    その一方、
    「これってこの後どうなるの?」
    「これってどんな意味があるの?」
    と、ぐいぐい引き込むパワーには圧倒されました。

    さんざん引き込まれて、最後にブワッとカタルシスがあればすごく満足できたと思うのですが、どっちかというとモワーンとした気持ちで劇場を後にしました。
    このモワーンが、好きな人は好きなんだろうなー。

    ネタバレBOX

    親切、思いやりが下劣な行為で、暴力が正当化され、殺すことが最高の行為という設定は、昔の少年漫画で見た気がします。デビルマン風の絵で(笑)←永井先生ごめんなさい。

    その時の感想が「こいつら頭悪いなー」だったので、この芝居の特別区域の人たちも、「頭の悪い人たちが好き勝手してる」としか思えなかったです。
    そこにこの芝居の主張があったのなら、もう少し違う見せ方があったのではないかと思いました。すみません。
  • 満足度★★★★

    ルミちゃんの新境地?
    人気俳優が無実の罪で捕まり、護送中の事故により逃げ込んだのは道徳観念がほぼ逆転した社会で…な物語。
    従来の家族や学校のクラスなどと較べて町に近いレベルの共同体になり、テーマも「正義とは?」のように大きい分、毒が希薄になったか?という気が序盤ではしたが、観ているうちにそれは思い違いで、粘液タイプの毒から気体に変化したと解すべきだと気付く。
    換言すれば今までは舞台からねっとりした毒がドロリと流れ出て来る感じだったのに対して、本作は毒が霧のように会場全体に漂い広がってゆく感覚。(会場の広さも関係しているか?)
    なお、悪夢のような「ルミちゃんワールド」は健在。

  • 満足度★★

    嫌いじゃない。
    無茶な設定に、突っ込み所満載の展開。なのに何で、もう三作も観てるんだろう。もしかして好きかも(笑)

  • 満足度★★★

    感情の下克上
    角角した角角ダンス、強烈でした!

    ネタバレBOX

    稲城市辺りが24番目の区ディストピア。妄想の産物かとも思いましたが、警察が監視している実在の世界のようです。元々の住人と殺人を犯したような凶悪受刑者が住む街は、他人に親切にすることがバカにすることで、殺すことが最高の行為といった価値観が逆の世界でした。

    このような価値観に基いて自分の好きなことをして他人が喜ぶことをしてあげる、これを抑制を効かさずに実行していたら、殺人だらけで誰もいなくなってしまうのではないかと考えましたが、私はまだ殺されるほどの人間では無いのでお手を煩わすことがありませんように的な都合の良い面もありました。

    アフタートークで、角田ルミさんは価値観の下克上といったところを常に描きたいと思っているというような趣旨のことを話されていました。重大なネタばらしを聞いた気がしました。

    確かに下克上、荒木の友人の刑事が過去の放火犯だったり、無罪放免された荒木も結局は自分のやりたいことをして裏切りマネージャーを殺してしまいました。

    殺人現場を発見し、しかも怪我人がいた状況で救急を呼ばなくても全くの無罪というのが刑事事件としてはそうなのかなと思いつつ少し疑問でした。
  • 満足度★★★★★

    あえて見たくないものを見せる
    前頭葉とかが失われ爬虫類脳だけになってたら人間はああなるのかなあ。輪廻で人間1回目の人が集まるとああなるのかなあ。ハッピーエンドぼけの頭にヘビー級のパンチ。私にはたまにはこういう作品も必要。

  • 満足度★★

    正義を巡って二転三転する物語
    非現実的な設定・展開で人間の醜い部分がショッキングに描かれたブラックファンタジー的な要素の強い作品で、登場人物達の立場が二転三転して、善悪を単純に分けていないのが印象的でした。

    無実の罪に問われた有名俳優が世間から隔離された町に辿り着き、善い行いをしようとする中で忌まわしい人間関係が明らかになって行く物語で、立体的に作られたセットを用いて回想シーンを含めた様々な場面が次々に展開し、スピード感がありました。
    安易に救いのある方向に行かず、モヤモヤ感を残した終わり方は良かったのですが、終盤で回想シーンを多用するのは説明的に見えてしまい、演出的にも落ち着きがなく感じられました。

    冤罪が起きてしまうシステムと、一旦疑われたことによって崩壊する日常生活がリアルに描かれることを期待していたのですが、冤罪は物語の発端として使われるものの重要なテーマではなく、正義や偽善が中心的な主題となっていて、個人的に望んでいた方向性とは異なっていたのが残念でした。
    荒唐無稽な設定と典型的なキャラクターの造形の為に全体的にマンガ的な雰囲気があり、グロテスクな暴力や狂気の表現に迫真性が感じられず、薄っぺらく感じました。

    宗教曲を中心にした選曲は作品の内容に合っていましたが、効果音を含めて音響を多用し過ぎに思いました。
    エンドロールはドラマの流れを滞らせていて、ビジュアル的にも格好良いとは思えず、不必要だと思いました。

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