満足度★★★
静謐な時間
ラ・フォル・ジュルネ恒例の、クラシック音楽の演奏と勅使川原三郎さんのダンスのコラボレーションで、去年に引き続きアカペラ合唱との共演でした。
グレゴリオ聖歌と、それをベースに作曲された、デュリュフレとプーランクの曲が交互に歌われる構成で、合唱団のメンバーがそれぞれグレゴリオ聖歌の1フレーズを歌いながらステージに登場する印象的な冒頭からノンストップで45分程度の心地良い緊張感のあるパフォーマンスが続きました。
ダンスは勅使川原さんと佐東利穂子さんのソロとデュオが中心で、時折カンパニーメンバーの3人が現れるという、いつものパターンで、構成にマンネリ感を覚えましたが、流れるようなムーブメントの美しさはやはり魅力的でした。
最後のメシアンの曲では、独特の色彩感があるハーモニーと、浮遊感のあるダンスが組み合わさって、恍惚的な永遠性が感じられました。
床面を四角や直線状に照らす照明の精度がいつもに比べて低かったのが残念でした。