満足度★★★★★
美しい重なりの先にある生々しさ
じつにしなやかに
世界が重なっていきます。
それぞれの世界にすっと取り込まれ、
入り込み、再び戻り、
気が付けば
異なる世界にひとつの俯瞰が生まれて浸潤されて・・・。
絶妙にボリューム感があって、
身体の使い方や歌にも深く捉えられて、
くっきりとしていて、
その物語たちを
一緒に旅してきたような充実感に満たされて。
でもねぇ、舞台から受け取ったものがあまりにも端正に思えて、
受け取ったものの一番大切な何かを見落としている感覚もあったのです。
それが何かに思い当たったのは、
イベントに参加させていただいて、劇場を出た後のこと。
舞台の印象が変わったわけではなく、、
そこに作り手が紡ぎ込んだものに
ふっと想いが巡って・・・。、
一つの暗喩を見つけた気がすると、そこから様々な表現の
新たな意図に思い当たり、
物語にさらなる景色がすっと浮かぶ。
考えすぎなのかぁとおもいつつ、
でも作品に込められたものの、更なる深さに
想いを馳せたことでした。
満足度★★★★★
すごく良かった
せつなくも壮大な世界に引きずりこまれる物語で、観劇後思い返しても気持ちがうまく言葉に出来ないです。愚直に言えば、すごく良かった。壮大に広がる世界を、丁寧に、ユーモラスに、優しく、易しく、でも深く表現されていて、これをきちんと言葉にしたいけどうまくいかないです。でも、アフタートーク含めて、堪能しました。
満足度★★★★
いつもと少し違うけど、やっぱり青☆組
セーシェルゾウガメの物語を演じる旅役者の一座、を思い出している、その中の一人の女と、その女と一夜を共にした男が、翌朝語る会話、というスタイルで、三重構造で物語は展開される。ゾウガメの話は現代(より少し前?)だが、他の2つは、世界が果ててしまった「いつか」の未来、ということで、やや幻想系の感触もある。三重構造や物語の題材など、いつもの青☆組とは少し違ったテイストで芝居は展開されるけれど、ベースにある人間への信頼と失われていくものへの哀しさは吉田小夏らしい感触をしっかり残している。
軸になる大西玲子の成長が著しい。
満足度★★★★
悲しい運命の中の小さな灯
実在のソウガメの物語を語る世界。
その世界も夢物語とも思いたい寂しい未来の日本。
だから全体的に寂しく淡々と目で追っていくのですが
幸せなのか、悲しかったのか、話相手もいない彼女から
語られる事はないのですが、彼女の物語が
未来に小さな火を灯す事が出来たのかな?
そんな風に思い、ちょっとだけ温かいお話しでした。
満足度★★★★
時を越えて問う。
未来のようでどこか懐かしい雰囲気。「時」の流れや、マッチの灯りを優しく包んだような照明など、全体の質感がよいと思いました。役者さんの演じ別けも見事です。
満足度★★★★
今までとはちょっと違った雰囲気
いくつかの時間軸に、いくつかの物語が展開されていく構成、役の演じ分け、見事でした! シーンの転換も巧く分けられてはいたのですが、少し解りにくかったところがあったのと、舞台設定の全体像のイメージがぼんやりとしか想像できなかったのに観る側の力不足を感じました。
満足度★★★★★
美しい時間でした。
電車の遅延で開演に間に合わなかったのですが2階席で芝居を上から観るという面白さがありました。
芝居はとても緻密で繊細でいて生きることの哀楽を感じました。共に生きていくと信じていた人たちとの突然の別れを誰もが持ち得ているんだと思いました。観終わったあと、私にもあった大事な人たちとの別れと孤独とともに、その人たちとの大切な想い出が湧きあがってきて、悲しさと歓びが入り混じった気持ちが今も押し寄せてきます。
すばらしい役者さんたち、美しい照明、海に連れて行ってくれたような美術。何度でも観たいお芝居でした。
満足度★★★★
素敵な空間
廃墟を感じさせる不思議な舞台、ゆったりした客席・・・素敵な時間を過ごせました。
青☆組さんのお芝居は、言葉が綺麗で安心する。暗闇の中で交わされる会話にも思わず聴き入る。
明るい未来のお話ではないけれど、観終わってほっこりした気分になった。
満足度★★★★★
感性
初めての青☆組観劇でしたが、瑞々しくて細やかで暖かい感性がとても心地良かったです。
少女から老婆まで、女性が持つ可愛らしさが溢れてました。
常につきまとう孤独感が、より深みを増し、未来なのにノスタルジーを感じたり、春の中に秋の侘しさを感じたりもしました。
演技力の高さにも目を見張りましたが、特に場面転換での演出がとても良かったです。
満足度★★★★
すごいね。
この空間は是非体験していただきたいなぁ。
ファンタジーですが、暖かさや切なさが心地いい。
特に役者さんの表情や声の変化に注目していただきたい。暗い会場ですが、よーく見て欲しいです。
作・演出の小夏さんに拍手!!
満足度★★★★★
とても静かで美しく、力強い
物語でした。この静かなお話を全くゆるみなく演じきった役者さんたちもすごいですが、何よりも脚本の力に脱帽です。日常に溺れ、時間に忙殺される私たちの人生観を思わず見直すほどの力強さを感じてしまう。生命とは、時間とは、そこに流れる歴史を貫く意思とは何だろう。何だか久しぶりに哲学を感じるお芝居でした。
満足度★★★★★
すばらしいの一言!!
今までの青☆組とは一味違う試みもあり、新たな一面も楽しめました!
吉田小夏の脚本は上質で奥深く、受けとる側の想像を大いにかき立てます。
そして、時空を素敵に行き来する演出の巧みさには、つい唸ってしまう。本当に上手い!役者さん達は、すばらしい力量を発揮して、最後まで観る者のこころを離さなかった!!
満足度★★★★★
90分で幾世紀もの旅の余韻!
ありがとう!なんとも言えない旅でした。なによりも、役者さんが何役も見事に演じ分けるのに驚き、尊敬してしまった。光と自然の流れに場面の切り替えが同期して心地よかった。役者さんたちの目線に吸い込まれ、一緒に景色を思い描くことができ、一体感を味わった90分の間に幾世紀かを行き来してしまった。こんなにも感性を揺さぶられる体験は生の劇場空間だからこそ味わえるもの!役者さんたちの熱演ぶりに参りました。もういちど、ありがとう!!
満足度★★★★★
小夏さんの魅力満載
切なさが突き刺してくる痛みを、柔らかく包み込んでくれるような、愛と優しさに満ちた時を、過ごせました。
大人の女の感性と、少女の透明感が輝いて、とても魅力的でした。
命が求めて止まないもの、支える想いと、生み出す力に、思いを馳せました。
満足度★★★★★
惹きこまれました
お芝居にいろんな要素をつけ加えた積層型の演劇よりも、シンプルで必要最小限の演劇が好きです。「放てば手にみてり」の心持ちですが、実際には選択肢を自ら無くすことで、表現を狭めてしまうことにもつながり、難しいように思えます。このお芝居では、姿すら消して、様々な想像をかきたてます。素晴らしいお芝居でした。