満足度★★
全体の流れは面白かったです
とあるイベント会社が、映画の試写会で来日出来なくなった
ハリウッド俳優の替え玉を用意しないといけない設定も面白かったです。
「新・モーレツ社員」に流れる汗
「新・モーレツ社員」ここに極まり。
先日、カレッタ汐留内に ある広告図書館を訪れた。
広告に限った展示スペースがあり、閲覧できる図書館は日本で ここだけだという。
入場無料、予約不要なので、新橋に用事ができれば休館日等をチェックした上で 見学されることを お勧めする。電通本社ビルに隣接したカレッタ汐留内にある施設だから、そちらの「広告」も忘れていない。
最近、リニューアルした広告図書館であるが、昭和の広告ポスターを展示するスペースは 以前と同じままだ。
その中に、「おお、モーレツ!」大文字で書かれた、美女のスカートが“ひらり”と めくれる広告ポスターを発見した。
この「モーレツ!」は、当時の流行語となり、同時代の「モーレツ社員」にも繋がる。
広告ポスターを出した企業は、どこか。
ガソリン大手の出光興業である。
「噴射」の勢いを宣伝したかったらしい。そういえば、「ウルトラマン」を製品のキャラクターに起用し、“シュワッチ!”…「噴射」の勢いを宣伝中だ。
「モーレツ社員」は、「5時から男」とは訳が違う。
会社のため、黒字のため、身を捧げる。
前置きが長くなったが、今回は 新たな時代に相応しいサラリーマンを描く、「新・モーレツ社員」の像に迫るコメディ作品だ。
ー解説ー
コメディ舞台×映像の可能性を感じる、新世代の作品だった。
配役が これ以上、考えられないくらい適役でした。
イベント会社社員・日向の大人女子ぶり、SP・鬼頭の“いかにも感”
何より、ハリウッドスター・マイケル・ホフマンの適役ぶりは尋常じゃない。甲子園球場で走り回る球児くらい、適役です。
実は 今、「適役」と述べたのは、顔について。有村崑(映画コメンテーター)が「この子、ハリウッドスターなんです!」と紹介すれば、写真 撮ります、たぶん。
そして、ダチになったら、言うことでしょう。
「レディ・ガガに会ったら、よろしくね」と。
それくらい、ハリウッドスター風のイケメンなんです。
「大袈裟な」と思う人は、マイケル・ホフマン役の平野正和 で検索を。別のロック歌手も勝手にヒットしますが、“マイケル・ホフマン”を思い浮かべて頂ければ大丈夫でしょう。
なぜ、ここまで一人の出演者をプッシュするのか。
前置きに広告図書館の話があって、しかも題材がイベント会社だから。
「顔について」と限定したのは、舞台では津軽弁を話したためです。
会場まで、京王本線・桜上水駅から徒歩15分かかりました。しまいには、シドニー五輪の高橋尚子選手みたくサングラスを捨てようかと考えました。
まあ、残念ながらサングラスは持ち合わせていなかったので、捨てるフリだけしたのですが(なんてね)。
都内の劇場といえども、徒歩15分は疲れる。下北の駅前劇場なんて、1分ですよ。
乳酸が溜まりました。(ヤクルト販売しようかな)
ただね、…役者さんは 30倍 汗ダクでした…。
「え?本番前に修行してきた?」と勘違いするほど、汗ダク。
Yシャツも 豪雨後の姿に。
でも、作品の設定がジャパンプレミアに登場するマイケル・ホフマンのダミーと、それをねらうスナイパーの対決構造だったので、汗ダクであることが「迫力」を生みました。
「滑ることを恐るな」
コメディとして技術的に爆笑を誘う舞台ではありませんでしたが、この劇団は「滑った先」を目指すのです。
「モンスターハンター」のモノマネで滑っても、やり続ければいいじゃないか。
そう、観客が笑い続けるまでネタ続行だ♡
劇場は、ジャパンプレミアの会場へ変貌。レッド・カーペットを敷き詰め、壇上にはマイケル・ホフマン、共演女優陣の舞台挨拶が開催される。
このシチュエーション、今まで ありそうでなかった。
しかも、舞台挨拶後、スクリーンに自主製作した映画も上映する。
編集の切替、つなぎ も中々で、商業映画にとって必需である多方面のフレームから撮影しています。アクションシーンに至っては、舞台以上(?)に本格派でした。
コメディ舞台×映像
その融合された形としての、ジャパンプレミア試写会というシチュエーション。
イベント会社・社長の台詞
「観客が楽しんだ上で、我々も楽しむ。それが、良い仕事というものだ」
「新・モーレツ社員」は、会社のため、黒字のため、にプラス!
“笑顔”に身を捧げる。
クライアントの、会社の、同僚の、自分の それへ。
あれっ、でも、その言葉って舞台造りにも当てはまりません?、社長さん。