トモダチ 公演情報 トモダチ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    寓話
     テーマが、ハッキリしており、シナリオも明解。役者陣の演技、演出も良い。結果、友情というものの極めてデリケートな性質を炙り出すことに成功していると同時に、人の情、命の論理、倫理に対するシステムの論理の優位性を提示して見せ、この「国」で、人倫に関わる総ての論理が、システムの論理によって排斥される様を描いた。同時に、システムの論理は、ヒエラルキー上位のものに対しては従属的である構造も示すことで、終にはシステムそのものの硬直性を示唆している。

    ネタバレBOX

     サバイバルゲームに参加する為、相棒欲しさに、フレンドリーライフサポートジャパンに「トモダチ」を発注した男、だが届けられた「トモダチ」は、過去4回も返品された商品だった。返品はクーリングオフ制度や国の審査の結果である。商品審査が行われるようになったのは、この手の製品で以前、購入者と商品が組んで銀行強盗事件を起こしたり、喧嘩をして、商品が購入者を怪我させたりという事件が起こった為、このような事態を未然に防止する為、国が設けた審査基準に通らない商品は、製造元に送り返され、5回返品された商品は殺処分されることになっているのである。
     ところで、今回送られてきたトモダチは今迄4回返品されていた。男と商品、つまり一人の人間とアンドロイドの、真のサバイバルが始まる。
     審査は、商品到着後、1週間以内に実施される。審査概要は、手元に資料がある。審査は明朝9時。1人と1台は、審査をパスするために猛特訓を始めるが、アンドロイドが、廃棄処分になることをクライアントに話したことが、服務協定違反に問われ、会社側は、アンドロイドを持ちかえり、廃棄処分にする旨通達。クライアントのたっての願いを聞こうともしない。だが、スイッチを切ったはずの審査プログラムは機能し続けており、国家は、審査を続行、合格の判定を下す。会社は、服務協定違反を主張し、廃棄処分を主張するが、国家判定を覆すことはできなかった。
     意地の悪い見方をすれば、実際には、日米地位協定の下位に置かれた日本国憲法以下総ての国内法が、責任無化のシステムとしてしか機能していない、被植民国家、日本とそこに住む我々日本人を炙り出すアイロニーとしてのみならず、この被植民国家システムの硬直を示して痛烈である。
  • 満足度★★★★★

    あー面白かった
    観に行ってホントよかったです。登場人物が少ないのがいいですよね。濃密な人間関係が出来上がっていく。
    もうね、大人数がわさわさしている芝居はもう観たくないです。(嘘。やっぱり観にいくけどさ)
    馬鹿らしいことを一所懸命やって、それが意味を持ってくるっていうのが、素晴らしいなと。

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