流れる雲よ2013 ~海~ 公演情報 流れる雲よ2013 ~海~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    スタッフさん@がんばらない
    開演前の座席指示などは頑張っていたのだが、
    終演後の退席指示など出さず、退出観客列を止めていた・・・・。
    毎度とは思わないが、改善するべきでは?と強く思った。

    良く出来たミュージカルと思いますが、
    も少し史実を強めに塗すと話に深みが増したでしょうにと感じました。

    <2時間20分ほどで座席は自由席&指定席を前後列で分けてました>

    ネタバレBOX

    未来からのラジオ放送が状況を変えることは無いのだが。
    特攻隊員だった伯父と、
    ラジオパーソナリティとなっていた姪の電話は良かったかな。

    あと赤フンいっちょで登場する隊長とか、
    特攻人形をたくさん身に付けた隊員とか。
    笑いもあるけど、基本は泣かされますねー。

    特攻部隊と皆さんが周知で、隊員の母まで基地に入れるとか・・・。
    芝居の嘘が気になったけど、海外の博物館で実物の”回天”見て「これなに?」と聞いてきた友人とかのコト考えると。判りやすさも重要とは思うのだが、なんとかバランスとった落としドコロをつけて欲しいなぁと希望したりして。
    (遺族年金が一般兵より良いので、
    家族のためにと特攻攻撃を肯定した隊員もいたとも聞きます。)

    個人的に受けたのが(泣き所だったのが)
    「靖国神社の門をくぐった右側の入り口から2番目の桜の下で再び会おう」と
    皆が斉話するとこでした。この台詞は史実とかで読んだ気がしました。

    特攻シーンは日本刀(さすがに軍刀は用意できなかったカナ)を操縦桿などに見立てた肉弾飛行でした。上手かったです。
    (居合い刀だったので様になっていました)

    未来の電波が届いたラジオのその後とか、
    ナレーションでも入れてくれたら良かったが、無くて残念・・。
    (作品世界観に合わないのでスルーしたかな?)

    神風特攻隊らしい話で、操縦してたのは”零戦”みたいだが。
    「桜花」とか「震洋」の作品化って無いですよね。
    (「㊅金物」(マルロクカナモノ)とかは”出口の無い海”とか映画化してるし、
    飛行部隊は今回の部隊やウィンドオブゴッドでの舞台化・映画化はあっても、
    先の2つは無いネェ・・・資料が少ないからかな?)

    こんな悲惨な末路でなく、「ジュディ」みたいに通常の夜間爆撃で効果あげてる部隊もあったのにねぇ。  でも戦争は嫌だなぁ・・・。

    歴史を風化させない為にも、上演は続けて欲しいなと思いました。
    68年前の実話=当時青年なら今年で88歳くらい?
    まだ生身で世界と繋がってられてますよね・・・。

    松本零士さんの戦場漫画や、
    水木しげるさんの戦場話が頭に浮かんだ舞台でありました。


  • 満足度★★★★

    戦争をどう見るか~風を拝見~
     靖国で会おう、という言葉・表現は、戦記物でよく見掛ける。然し、第二次世界大戦で大敗した日本の総括を殆ど誰もやっていないのではないか? というより、総括しようとする動きすら少ないように思う。それこそ、この国が負けた根本的原因ではないか? 戦争は、無論、愚かなことだ。誰しもそれは言うだろう。平時であれば。然し、戦時にそれを言うとこの国ではパージに遭う。多様性や自由、それを言う権利が最初に死刑になるからだ。恰も、情に流され、共感した振りを上手にこなし、涙を垂れていればそれで、肝心なことは総て素通りしてくれるとでも言うように、いつも誰か任せの、鵺のようなこの国の正体。
     無論、近現代戦争のような社会的、経済的、技術的、組織的、且つ、人心操作的な事象を演劇化するのは並大抵のことでは無い。それをしようとすれば、今回のように、理不尽な死を強制された若者と恋に収斂させて、戦争全体ではなく限定的な死生を描くか、全体を描くのであれば、象徴乃至はアレゴリーを用いて作劇するか、或いは、ワジディー・ムアワッドのような方法を採るしか無かろう。
     全体を見ようとしていない今回の作劇法は、矢張り、メンタリティーに竿を刺すという限界を含んでいるのも事実である。だが、近・現代の戦争はメンタリティーなどでは動かない。システムによって動いているのである。多くの現代戦記を舞台化しているグループのようだ。是非、自分の挙げたような方法でも舞台化を試みて欲しい。

  • 満足度★★★

    戦争って、、、
    いけませんね。でも武力は必要なんですよね?
    なんて。そんなことを考えさせる芝居でした。
    もっと間をなくして、短くするところは短くできたのではないのかなあ、などとも感じなくもなかったです。

    ネタバレBOX

    特攻隊の隊員が、68年後の未来のラジオ放送を聞いてしまう。その放送で、日本が負けたことを知る。原爆が広島、長崎に投下され、その一週間後には終戦。その事実を知りながら、特攻の命令が下されると、片道だけの燃料で戦闘機に乗り込み、離陸していく特攻隊員たち。

    なぜか電話でも未来と話ができる。
    「いまの日本はいい国ですか?」と隊員が聞く。
    パーソナリティの返事。
    「いろいろ問題はあるけれども、日本はいい国なんじゃないのかなあ」
    それを聞いて特攻隊員は、安心する。そして、特攻へ。昔の若者は大変でしたな。

    もし「どうなんだろう、そんなにいい国じゃないかも」とかいう答えだったら、特攻には行かなかったのかな。生き残って、日本をよくするために頑張る、みたいなことになったのかな。

    いや、出撃することは決まってるんだから、もうどんな答えでも行くんだろうな。「いい国になった」と聞いて安心したかったということなんでしょうね。

    特攻隊が出撃するのは二回あって、最初の出撃のあと、出撃した隊員のお母さんが差し入れにおはぎを作ってやってくる。(そんなことは現実にはあり得ないだろうけど)
    「いつも息子がお世話になってます」
    まだ息子の死を知らないのだ。

    そのあとよやうくお母さんは、特攻で息子が死んだことを知らされる。するとお母さんは特攻隊員の同僚たちに「ありがとうございました」と頭を下げる。
    そのシーンがね。もうね、うるうるしました。

    お母さん役で出てくる人は、そのシーンだけにしか出てこないけど、おいしい役だなあとも思いまちた。

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