行方不明 公演情報 行方不明」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-17件 / 17件中
  • 満足度★★★★

    ひきこまれた
    ミステリーな感じの出だしに芝居の中に入り込めたのは良いが、
    展開や謎が分かった中盤以降のとある瞬間に
    ちょっとだけ飽きた瞬間があったかも。
    それでも面白い舞台の使い方や
    全体に役者力で引っ張って魅せてる
    感じで集中して観続けることが出来ました◎

  • 満足度★★★

    ブラジル
    赤坂RED/THEATERにて「イエスタデイ」以来のブラジル。

    「軋み」の様なリアリスティックなブラジルの方が好みではあるのだが、今作や「怪物」の様な"B級ドフィクション"に振り切れている作品もなかなか良い。硬派な作品から虚構作品まで、幅の広いテイストを提供してくれるからこそこの劇団の評価は高いのだろう。「行方不明」というタイトルがとても良い。

    ただ、櫻井智也さん演じる主人公の行動を動機付ける理由がかなり薄かったので、話にエンジンがかかるのがかなり遅くなってしまっていた様な気がする。リストラ、浮気と負の連鎖が起きたので、では過去を再訪問しよう・・・ではあまりにも弱い。話がどこへ向かっているのか、着地点はどこなのかが、ブラジリィー・アン・山田さんにしては珍しくぼやけていた感がある。

    とはいえ、それが逆に現実と現実の間に挟まれた夢魔の様な時間を際立たせていたのかもしれない。まんまとやられてしまったか。

  • 満足度★★★

    役者の動きはいい
    主人公がそこに向かう理由が薄い感はしたが、だんだんと明らかになる歪んだ愛情の描き方が上手く、そして役者陣の躊躇しない動きが、さらに世界観を増している。面白かった。

  • 満足度★★★

    観劇
    『さよなら また逢う日まで』みたいなハードボイルドを想像していたら
    見事に裏切られました(笑)
     紀伊國屋ホール、座高円寺と大きめな劇場が続いたので久々に濃密な感じ。
    相変わらず舞台の使い方が巧みでした。

  • 満足度★★★★

    ブラジルっぽい、ハードボイルドなタッチ
    キレのいい演出と台詞の応酬が気持ちいい。
    ちょっとしたシカケで、物語の展開をサポートする。

    ネタバレBOX

    一体、何が起こったのか? という行方不明の友人を、ツイていない男が探すことになっていく。彼のツイてなさがなかなかハードで、人を、そして真実を追っていく姿がまさにハードボイルド。

    主人公演じる櫻井智也さんのように、ふてくされたようになるのもよくわかる。
    少しささくれ立った主人公の心情とともに友人捜しの旅が始まる。
    櫻井智也さんオンステージ的な印象も強い。

    とにかく、ストーリーに引き込まれ、キレのいい演出と台詞の応酬が気持ちいい。
    サクサク行くというか、観客の心のスピードに見事にマッチしていると言っていいだろう。
    また、そうした気持ちをうまくいなしたり、かわしたりするあたりも憎い。

    劇中、主人公とかかわってくる人たちが、「どこか似ている人」という設定で、2役ずつ演じているのだが、これは単に役者の数ではなく、夢、それも悪夢のような様相となっていくことで、ダークで、現実離れしている物語の展開をうまくサポートするシカケだ、と言っていいだろう。

    「現実なのか?」「幻なのか?」という、主人公の混乱と、混沌たる地獄に墜ちていくことへの道しるべでもあろう。
    この違和感は観客にも起こることで、展開への布石として成功したと言っていいと思う。

    物語の展開は、ダーク。
    それもモダンホラーというよりは、土の匂いがあり、どこか因縁めいていて、寓話のようでもあり、都市伝説のようでもある。
    そして、それは恐いというよりは美しい。

    土中に引き込まれる手際の怖さ。
    友人が一緒に暮らす女性の佇まい。
    スピード感が見事。
    その女性を演じる幸田尚子さんの静かで冷たい鋭利な佇まいが目を惹く。
  • 満足度★★★

    観た
    「ブラジル」らしい、安定した面白いお芝居。
    舞台セットのアイデアと演出が見事で面白い。
    ただ、ハードルが高いためストーリー展開にやや物足りなさを感じた。
    櫻井智也さんさすが。

  • 満足度★★★★★

    ひっぱりこまれた
    不気味というより、見知らぬ感じにいつのまにか包まれた。練れた脚本。手慣れた演出。ドキドキしました。

  • 満足度★★★

    嫌いじゃないけど
    お茶らけたセリフが安っぽく見えてしまうため、いつものブラジル公演よりも深みが足りない気がしますが、面白い内容でした。
    役者の機敏さ、場面に合った表情に終始魅せられる内容でした。

  • 満足度★★★★

    櫻井は櫻井
    MCRの櫻井智也が主演、客演する彼を観るのは初めてだ。
    いつもは自分が書いた台詞を喋る彼が
    人の書いた作品をどんな風に演じるのか興味もあって楽しみに出かけた。
    スーツの櫻井智也も初めてだったが、いつもの“あの感じ”があって嬉しくなった。
    私はなんでこんなにこの人の台詞が好きなんだろう?

    ネタバレBOX

    舞台は数段の階段で、上と下とのスペースに分かれている。
    ここを行き来することで場面転換したり、遠く離れた相手との距離を表したりする。
    全体が黒っぽく色彩の無い舞台。

    年下の上司から理不尽ないじめを受けながら新しい職場で働く小野(櫻井智也)。
    生まれて来る子どもの為にも我慢しようとするが、ある日とうとうキレて会社を辞める。
    家に帰れば妻(幸田尚子)の不倫現場に出くわし、離婚を切り出される始末。

    途方に暮れて数日前に電話をくれた友人手塚(諌山幸治)に電話してみたが通じない。
    彼の住む高知県へ飛び不動産会社の家を訪れると、5日前から行方不明だという。
    彼の妻はどうやら若い従業員と怪しい仲。
    手塚が通っていたという喫茶店のマスターと共に彼の足取りを追う小野は、行く先々で彼に関する信じがたい話を耳にする。
    どうも手塚は、小野の知っている手塚ではなくなってしまったらしい。
    かつて、小野がとった行動が原因で手塚は自殺未遂を起こした。
    そのことも行方不明の原因の一つではないか…と必死になっていく小野。
    やがて小野は、人を食うという“牛鬼伝説”が伝わるこの地で
    信じられないような光景を目にする・・・。

    冒頭、手塚が小野に電話して来る場面の会話にもう引きこまれる。
    男同士の“久しぶり”な会話が、どうにも妙な距離を置いているように見える。
    あとになって、ある重大な出来事が二人の距離を決定的なものにしたのだと判るのだが
    さりげなく、だが確実に違和感を覚えさせる櫻井智也の会話が上手い。

    この人の台詞はいつもドロップアウトした人の目を感じさせる。
    ──俺もたいしたことねーけどよ、てめぇのそれは人としてどーなんだ?
    という開き直った怒りがにじんでいる。
    それが今の世の中で結構真っ当だったりする。

    もうひとつ、櫻井智也の演じるキャラクターは他人に執着しない。
    罵詈雑言は立て板に水だが、自分については多くを語らない。
    自分の中ではぐだぐだでも、他者に対してはあきらめがよい。
    そもそも期待していないからかもしれないが、そこが彼の“優しさ”のような気がする。

    MCRの“櫻井語”がこの作品にも自然に出ていて
    あてがきとしか思えない台詞は生き生きとしている。
    ぶっきらぼうだが、拭えない後悔を一生引きずって行く小野は
    手塚の変化を受け容れられないし、責任も感じている。
    理解できない友人の幸せを、それでも祈って止まない。

    ブラジリィー・アン・山田さんの本は、
    この櫻井智也の個性を100%活かしていると思う。
    品の良いエロとあっけらかんとしたグロ、
    ブラックでシュール、全てのバランスがとても良い。
    ぼかさないグロさはカラッとしていて不快感もない。
    指先を切るシーンより、首がすっ飛ぶシーンの方が
    非現実的で生々しさが無いものだ。

    櫻井智也の周囲を夢とも現実ともつかないキャラクターが往来し
    牛鬼の存在を浮かび上がらせる。
    片腕の工場長、犬の不動産屋、外国人労働者・・・。
    外国人労働者は面白いが、少し長さを感じたところもあった。

    不倫妻の色気と牛鬼の凄み、両方を自在に演じる幸田尚子さんが素敵だ。
    ブラックドレスで平然と男の首を絞める怪力の持ち主を軽やかに演じている。

    びっくりするような展開はすべて妄想の中だったのか。
    ひとりになって思うことはやはり死んだ友人のことだったのか。

    夢と現実の境界線も曖昧なまま、別れた元妻が幸せそうなのを見かけて
    小さく笑って立ち去る男。
    いつになくスーツで出ずっぱりの櫻井智也が、えらくカッコよかった。
    私は桜井智也の乾いた声が好きなのだと改めて気付いた舞台だった。
  • 満足度★★★★★

    不思議な世界を堪能
    話の内容がけっこうグロかったりするのに、気持ち悪くはなく、幻想的で不思議な時間を過ごしました。

    そして、決してハッピーエンドとは思えないさまざまな選択を組み合わせた末、最後の出来上がりはハッピーエンド感に満ち溢れていました。
    すごいなと思いました。

    辛いこと切ないこと、色々あるけれど、人は幸せになれるんだよと感じさせてくれた作品です。
    わたしにとっての幸せは、心が平穏であることです。

    おもしろかったです。ありがとうございました。

    あっ、あと会話や小ネタではくすくす笑わせていただきました。

    ネタバレBOX

    ようやく再就職した編集プロダクションで年下の上司から理不尽にいじめられ、子どもができ身を固める決意をしたのに妻は不倫中しかもその子どもは実は不倫相手の子だった、という踏んだり蹴ったりの主人公小野をMCRの櫻井さんが好演。我慢する笑顔もぶち切れるところも良かったです。
    手塚に対する友情、初めは「?」だったのですが、理由がわかってくると、腑に落ちました。
    この不思議な世界は、全部、小野の作り出した幻なのか。
    だからか。嫌悪感がないのは。

    好きな女の為に人を殺す手塚に「人としてやっちゃいけないことがあるだろう!」と叫ぶ小野は、現実世界では麻理子を好きになって結果的に手塚を殺した(あれ、自殺未遂じゃなくって実は自殺しちゃっていたんですよね?)自分を責めているんだと感じました。
    せつないね。
    その麻理子も、結局、自分から離れて行ったんだもんね。

    マリコ役の幸田尚子さん、前回みたときは素晴らしいスタイルなのに変なジャンプスーツを着て方言しゃべっていて、気になっていた女優さんなのですが、今回改めてその美しさにビビりました。
    あの牛鬼ホラーシーンは幸田さんのシルエットあってこそです。

    演出で度々ゾクッとさせられたのですが、手のひらがこっちを向いているあの場面ではついつい線を読んでました。頭脳線が意外と現実的だわ、とか(笑)


    追記)
    手塚、自殺未遂じゃなくって実は自殺しちゃっていたんですよね?とか書きましたが、色々な見方ができると思います。
  • 満足度★★★

    チケットのデザインがレシートみたいで良い
    静かながらも笑いの多い展開の前半から、緊迫感ある中、動と不気味な怖さ含めた後半の濃密な時間。後味悪いかと思うとそうでもなく、ちょっとだけ歪んでいる愛情と友情と怪異奇天烈な毒っ気ある不思議な話。
    ちょっとそこはクドいんじゃない、と思った箇所もあったけど、声高に何らかのメッセージを送るような話でもないので、なんか気楽に生きて暮らして行こうかと思わせるような面白さ。

    役者陣全員良かったけど、特に幸田さんがよかった。

  • 満足度★★★★

    B級ホラーとナンセンスな笑いの融合
    序盤こそコメディタッチだが、いつの間にやら得体の知れない不安感漂う世界へ。
    が、B級ホラー感とすっトボけたナンセンス系の可笑しさが絶妙にブレンドされてこれが独特の風合いを醸し出す感覚。
    また、ホラー部分には梶尾真治作品に通ずるモノを感ずる。

  • 満足度★★★

    前半と後半
    最初は軽い調子で主人公の人と為りや、周辺の登場人物を絡めてコメディータッチで描かれているが、途中から失踪事件にまつわる、推理ドラマかと思いきや、そうではない。
    オカルトっぽいシーンなども登場し、主人公の自我を追い求めているのか、
    話の先がまったく読めなかった。
    だからといってつまらないわけではなく2時間近い長さだったが、ずっとひきつけられた。
    不思議な作品であった。

  • 満足度★★★★★

    ホラーな愛
    いろいろな意味でグロくて胸の辺りがずっとザワザワしてました。どの登場人物も心や体に異型を抱えていて、ともすると吐き気を伴う描写も多々有り、女優さん達の息を呑むような美しさも手伝って驚くほどホラーな舞台だったのですが、そこから浮き彫りになる様々な愛・・・それこそ、登場人物一人残らずが溢れるほどの愛に満ちていて、いびつな形ではあってもそれぞれが幸せそうに寄り添って生きていく姿を見ていると、幸せってなんだろう、罪のない人を無残に傷つけてもあんなに眩しく見えるのは何故なんだろう、と終演後に考えこんでしまいました。結局行方不明になったのは、観ていた私だったのかもしれません。

    ネタバレBOX

    櫻井さんは今までにも何度か拝見しているのですが、こんなに素敵な役者さんだったのかと見ていて思いました。ずっと出ずっぱりで魅力満開、長い上演時間でしたがあのなんともいえない笑顔の表情をもっと見ていたい気までしました。

  • 満足度★★★★

    ロールプレイングぽかった。
    相変わらず、テンポとかセリフとか上手い。かなりツボって笑い放し(笑)

  • 満足度★★★★

    諸星リンチ
    櫻井ファンには堪らんね。
    ちょっと長いかなぁ。

    ネタバレBOX

    客入れのBGMからブルーベルベットで、
    「ブラジル版ツインピークスか!」と思って観てたら、妖怪ハンターだった(笑)
  • 満足度★★★★

    初日を観劇
    雨の中向った赤坂。
    主役の櫻井さんがほぼ舞台上に居て奮闘。その主役小野の速い会話のようにコントみたいなテンポで物語が進んで行くと思えば、いつのまにかシリアス・最後は異世界につれて行かれてしまう、そして違和感なく現実に戻っしてくれます。役者さんが上手いからなんでしょうねぇ、行方不明という題名とは違い、優しい気分で追われる舞台です。怖い・綺麗・可愛い・面白い・色々詰まってます。まだ初日なので、TBはネタばれしますから見た方だけ見て下さい。

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