無頼の女房 公演情報 無頼の女房」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    絶妙な演技力!
    「ダメ男シリーズ最終章」という解説と筋書きを読んで想像したのは、無頼漢ぶりを武勇伝のように面白おかしく披露されるとか、女房も逞しいとか、女房が辛い目に合うというものでした。芝居としては見応えあり、女としては共感しかねるようなものを想像してました。

    ネタバレBOX

    しかし実際は、2時間半近い時間を全く飽きさせないくらい、多種多様な人間達が次々起こす小さな事件が、小説家の自宅のみで起こり、集まり、目まぐるしく転がっていきます。

    次から次へと誰かが「大変です!」と報告にきたりツッコミを入れたりするので目が離せませんでした。台詞の言い回しもそれぞれの立場や考えが端々に見えるくらい洗練洗練されていて、素敵な脚本です。

    無頼の塚口が、ただの自分勝手な頑固親父という人物ではなく、正確や探求や素朴さも併せ持ったキャラクターであることにホッとし、愛嬌を感じました。
    役者は皆さんもう流石で、自然に思ったことを言ってる口調なのに、物凄くキャラクターがしっかりと立っていました。

    群を抜いて素晴らしかったのは、あさぎ野瑶子さんで、家政婦さんそのものにしか見えず、オバサン要素を出したり、作家の言い分に呆れて首を傾げたり、懐妊した奥さんへの作家の態度に「まぁ!」とプンスカしたりする様が見事で、仕草も含めてとても演技とは思えませんでした。

    浅川さん、野村さん、鈴木さん、松本さん、山岸さん、村上さんも素敵でした。
    あと衣装と音楽が、邪魔をせず、しっかり作品を支えていると感じました。

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