満足度★★
不条理で奇妙な世界
コンテンポラリー系のダンサーやミュージカル俳優として活動している松之木天辺さんによる、小さなバーでのワンマンステージで、岸田今日子さんの書いたシュールな短編小説の3つをモノオペラ、一人芝居、朗読とそれぞれ異なる形式で上演しました。奇妙な雰囲気が楽しかったです。
ドビュッシーのピアノ曲をBGMにして、舞台上で普段着からクラシカルなドレスに着替え化粧をした後、1本目が始まりました。
『鏡』
毒リンゴを食べることもなく、7人の小人や王子様に会うこともなく年老いた白雪姫の物語を、岸田今日子さんの朗読の録音に音楽と生歌を絡めたオペラの形式で上演しました。
『香港の黒豚』
また舞台上での生着替えタイムがあった後、香港旅行から帰って来た女教師がその話を生徒達の前でするものの、実はそれは妄想だったという話を一人芝居で上演しました。
『ミッシェル』
普段着に着替え、化粧も落とし、妻が水の外でも死なないイルカをペットとして連れて来る物語を、椅子に座って朗読しました。物語は面白かったものの、稽古不足だったのか、つっかえることが多くて残念でした。
岸田今日子さんが書いた物語に初めて触れたのですが、不条理感に溢れていて魅力的でした。