満足度★★
竹尽くしのパフォーマンス
インドネシアのカンパニーよる、竹を全面的に用いた野外パフォーマンスで、素朴な宗教儀式を連想させるおおらかな雰囲気がありました。
白っぽい衣装の男性がろうそくに火を灯し、竹を束ねて作ったオブジェを被ったの黒い衣装で6人が入場するところから始まり、最初は単体だった竹の棒が三角形に組み合わされ、さらにそれらが円形に繋ぎ合わされて巨大な構造体になっていき、最後にそれをひっくり返して大きな衝撃音を響かせて終わる構成でした。最終形に近付くにつれて、組み立て作業がアクロバティックになっていくのが印象的でした。
17時の時報(ふるさとのメロディー)が流れている間、パフォーマー達が困惑するように動きを止めて固まっているユーモラスな演出があったり、丁度日没前後の時間に合わせた公演時間となっていて、次第に暗くなって行く中、組み上がって行く構造体が照明で照らし出されたりと、外部環境を取り込んだ趣向が楽しかったです。
独特の雰囲気は楽しめましたが、動きや見せ方が洗練されていなくて、作風に先鋭的なものが感じられず、なぜこの作品がF/T公募で選ばれたのかが良く分かりませんでした。