満足度★★★
将来が楽しみ
今年のローザンヌ国際バレエコンクールで優勝し、この公演の翌日にはドイツ留学に発つ菅井円加さんの短いソロ2本と、パリオペラ座バレエ団のメンバーによるデュオの短編からなる、合わせて30分にも満たない小さな公演でした。
『眠れる森の美女』よりオーロラ姫のバリエーション
『ファラオの娘』よりアスピチアのバリエーションのバリエーション
菅井さんのソロで、真っ直ぐに伸びた体の軸の安定感が抜群でした。『眠り』では腕の表現に少し硬さを感じさせたものの、『ファラオ』では空気に溶け込むようなフワリとした軽やかさがあり、素晴らしかったです。音楽に合わせて静止してポーズを取るのがピタッと決まっていて、観ていて気持良かったです。
実質踊った時間は10分もなく、もっと観たかったです。留学終了後の活躍が楽しみです。
『タイス』(振付:ローラン・プティ)
マスネの『タイスの瞑想曲』に振り付けたパ・ド・ドゥで、マリーヌ・ガニオさんとフロリアン・マニュネさんがヌードカラーの衣装で流麗に踊る、大人の色気を感じさせる美しい作品でした。
派手な技はあまり用いられていませんでしたが地味に大変そうなことをしていて、技術の高さを感じさせました。リフトをしたまま回転し続ける中、照明が静かに消えていくラストが印象的でした。