隣人ジミーの不在 公演情報 隣人ジミーの不在」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★★

    勝手に解釈するが吉・・?
    気付いたら何故か何回か観ていて、
    自分も(勝手な)見方が分かってきたような気がする。

    まず、この岡崎藝術座の舞台、
    他の人はどう思うか分からないが
    自分はとてもコミカルだと思う。

    ・・なんかよく分からないけど、どことなく不思議だ。

    今回は、ほんのちょっと・・-・・だけ、似た感じの舞台を最近京都で(飴玉エレナの短編のひとつ)観たばかりだったので、
    非常に特異な物語を観たという印象も無く、
    一部凄く分かりやすいパートを得た気分にもなったので(苦笑
    それ以外の大部分が分からなくても
    何となくわかったような気になってみたりしたものであった(しみじみ・・

    ネタバレBOX

    この舞台、当日パンフにも載っているけど、
    キリストの受胎をモチーフにしている。

    それを、岡崎藝術座ではおなじみのテーマ「混血児」と絡めているので、
    余計に分かり易く感じられた。
    (もちろん作者の意図と全く同じとは限らず、自分で勝手に分かった気になっていただけだが

    ちょっと考えれば、物語の中で、
    近所に全く黒人がいないのに、夫婦に黒人の子供が生まれるということ自体、
    よく考えれば宗教的な設定のはずだ。

    ただ、それが黒人であるため、
    夫婦にも観客にも全くそれが伝ってこない。
    (そもそもキリストは白人ではないようだし黒人?の可能性もある

    「飴玉エレナ」では、種無しの夫に浮気の可能性の無いらしい奥さんとの間に生まれた子供(岡崎と同じ設定!)が軽く奇跡を起こしまくるというのをとてもコミカルに描いていたのだが、
    そのことを思い出しながら、ひょっとしたら生まれたその黒人の子供が
    今頃は神さまになって奇跡を起こしまくってるのかもしれないというのに(笑
    そのことにまったく気付かない父親は、
    沖縄の国際通りで保険の調査会社の人に
    万引きされたiPone24S(だっけ?)の被害状況を子細に報告するうちに
    何の落ちもない無い落語(これは辛い(苦笑
    に30人くらいの外国人?と一緒に観劇に巻き込まれて
    話が終わっていくというフシギなエンディング(笑

    これは教会の説教をパロっているのだろうか?
    息子が本土か韓国?で教祖になっていることを暗示しているんだろうか?

    『聖☆おにいさん』のように立川でアパートをシェアしながら暮らす
    クロマティ(神?)のお父さんが、
    こんな風にダメダメな感じで、失業して国際通りをうろつきながら
    iPone24Sを盗難されていたら・・?
    切なくなるねェ(苦笑
    ・・寒ぐねぇが・・・?

    思わず、何弁かもわからない言葉が咄嗟に口を出て心配してしまいそうだ(涙

    ・・まぁ、自分の解釈の仕方があっているのか全く分からないが、
    岡崎藝術座の、ゆるふわで(ここ重要
    なんかメッセージっぽいものあるっぽいんだけど、
    それがいつも観客に全く伝わってないっぽくて、
    でもなんかよく考えると際どい題材が取り上げられてる雰囲気があるというのは、
    なかなか特殊で面白いのではないかと思ったり。
  • 満足度★★★

    他人との距離感
    落ち着かない雰囲気の中、カタルシスのないざっくりとした展開で他人との微妙な関係性を描いた3人芝居でした。

    字幕用のスクリーンと上手上空に吊り下げられたカラフルな球状のオブジェ以外には何もない舞台上で、夫婦のセックスシーンから始まり、社交ダンス発表会、喫茶店と場面が変わりつつ様々な登場人物(1人複数役を演じていました)との対話が展開し、特にクライマックスもなく終わる物語でした。
    人をはぐらかすような会話に不穏な雰囲気がありながらユーモアもあり、奇妙な面白さを感じました。全然落ちてないオチで終わる素っ気なさが、新鮮でした。

    お互いに触れることのない冒頭のシーンを始め、あたかもパートナーと一緒に踊っているようなダンスシーン、喫茶店での空気椅子等、「エア○○」な表現が多用されていて、他人との距離感を象徴しているように感じました。
    逆に、空気読めてない感が漂う最後のシーンだけはエアな群衆ではなく、実際に大勢の人が舞台上に現れるものの何もアクションを起こさないのが印象的でした。

    意味の無さそうなシーンが長く続いたり、正味90分弱の上演時間でセットの入れ換えがあるわけでもないのに、途中に10分間の休憩があったり、さらに休憩時間中はストーリーと関係の無さそうな映像が流されたり、全体的に独特の奇妙な空気感がありながら、あまり狙った感じがせず、ストレートな表現に見えたのが興味深かったです。

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