オセロ[Othello the Shakespeare] 公演情報 オセロ[Othello the Shakespeare]」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    充分に楽しめるシェイクスピアでした。
    小劇場演劇のシェイクスピアであるとはいえ、台本のカットの仕方、上演時間の長さ、俳優の技術、表現主義的な身振りの採用など、特に過不足のない上演だったと思います。これで2,000円だと考えると、良心的な値段だし、例えば大劇場で資本を大量に投入した作品と比べても遜色ないように思います。

    是非とも再演されることを望みますし、多くの演劇ファン並びにシェイクスピアに触れてみたいと思う人たち一般に観てもらいたい作品でした。

  • 満足度★★★★★

    無題479(12-222)
    16:30の回(雨/曇)、最終日。雨が降る前に、とちょっと前に到着、まだ大丈夫だけど上をみれば分厚い雲が飛んでいく。外で待っていると立夏さんが中で待つよう声をかけてくださる。予定時間前ですが、先に受付...開場時間が5分遅れるという案内、なにげなく外をみていると傘をさしている人。16:10開場、座席は入って右側の壁に沿って椅子が2列(段差あり、ザブトン1枚)、先日みた「ロボット」とほぼ同じ席に座る。入って左にも数席。立夏さん自ら座席案内。黒い舞台、階段のようなブロックと黒い布で覆われた仕切り、カメラが3台(記録用)。シェークスピアです...もともと敬遠しているもの(あとチェーホフとか...有名で評価が高くていろんなところで演じられているモノですね)で、最近では柿食う客でもダメだった経験があり、何もなければ100%パスしていたハズ。が、先日、阿佐ヶ谷でのお芝居(森さん客演)、偶然、お隣にいらしてお話をさせていただき「オセロ」をやるというので、きっとなにかあるんだろうと思ったのでした。

    席に座ると波の音が聞こえてきます...BGMはヒーリング系、16:28前説、遅れているお客さんを待つとの案内、16:36前説、に合わせて、奥の地階(界)より役者登場、メインの客席に背を向け伏す5名、中央で佇む2名...波の音が高まり、開演~18:07終演。

    終演後舞台横にいらっしゃる立夏さんとお話する。みどり人のお芝居をみたのが8/24、1月はあっという間だった。「観たい!」にも書いたように3人の訳で予習、お話の筋はわかっても400年前の様子などはわからず...1600年というと関ヶ原の戦い、もちろんまだ生まれていない。

    かがり火のように揺らぐ明かり、役者さんの影と光、まるで薪能のような舞台。歌舞伎のような見得、拍子木のような響き、地を這い舞踏のように舞う、リズム/メロディ/ハーモニーが揃ったセリフ。地の世界から現れた演者による約90分。

    決して大きくはないそのカラダからこのように力強いものが生まれ、演者が渾身を込めて表現する。偶然からつながったこの公演、やはり舞台はみに行かなければと思いを新たにするのでした。

    んーと、12月、櫂スタジオ出演なのですね。

    ネタバレBOX

    数年前、新国立劇場でワーグナーの「ニーベルングの指輪」(ジークフリート/神々の黄昏)をみた。芝居が始まって少ししたら、ふとこのときのことを思い出す。オペラの演出は多様で、音楽や照明もポイント。本作もBGMや効果音、照明の色合いなどがひとつに溶け合い濃厚な舞台となっていました。会場が少し響きやすいためか、部分的にセリフが聴きにくいところもありました、予習をしていたし、「死者の書」も、上野の古代エジプト展などで少しだけ知っていたので何とか。

    顔の化粧のせいだけではなく「眼」が光る。観客を睥睨するオセロ、金剛力士象のような力強さも「隙」を見せれば脆くも崩れ果てるのでしょう。

    「化け物」を配置したのは面白かった。善でも悪でもなく、暗でも明でもなく、人でもなく獣でもなく、どこにもいなくてどこにでもいる、どちらでもないがために忌み嫌われ、恐れられる..のだろうか。

    少し雑記:
    右隣の男性(お二人)、開演前に「あそこの下から出てきて」と舞台装置に関するお話、左隣の若い男女、「稽古が終わって」とか「(チラシをみながら)知り合いの○○さんが出てる」などなど、どちらもお芝居に関係のある方のようでした。映像はDVDで販売してもらえるといいな。おかげさまで「オセロ」の文字をみかけると「どんなのかな」と思うようになりました。

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