満足度★★★★
架空の劇団×渡辺源四郎商店「震災タクシー」観ました
ドキュメンタリーかロードムービーのよう。最低限の道具立てで、電車内から駅前からタクシーからどこかの道へと、あらゆる行程を見せる。ただ淡々と、劇作家があの日出会ったどうしようもない出来事をひたすら描く。直接体験しなかった事は、そのとき伝聞や傍観で受け止めた自分たちの姿を見せるに留める。劇作家である主人公の持つ、当事者としての思いと架空のキャラとのシンクロや齟齬。その時感じた感覚を大事にした、過剰でないリアルな感覚の舞台。最後の台詞に唸る。