MODEでこういうテイストの作品は自分には意外
MODEの代表作ということですが、役者が舞台上でフランクに遊ぶ(ように見せる)テイストは、自分には意外でした。もう4年半ほど欠かさずMODEの舞台を観てきていますが、もっとかっちり作り込んだ芝居ばかりだったので。
個人的には本作は全く肌に合わず、途中から居眠りしてしまいました・・・。
満足度★★★
リミックス『三人姉妹』
チェーホフの『三人姉妹』をカットし、カットした部分の台詞を再構成して、原作では描かれていない場面を昭和的な雰囲気のプロローグとエピローグとして付加した作品で、原作やチラシのイメージとは異なってコメディー要素が強く、笑えながらもチェーホフらしい倦怠感や寂寥感、微かな希望が感じられました。原作を読んだり観たりしていなくても問題ありませんが、知っていた方がより楽しめると思いました。
手前に長い木製のベンチ、奥に開口がある木板の壁があるだけの質素な舞台で、姉妹役ではない他の3人が時代がかった新劇調の台詞回しで原作通りの台詞を言って始まり、続いて原作では第一幕と第二幕の間にある時間の内に済ませたことになっているアンドレイとナターシャの結婚式が小津映画的な横一列で全員が正面を向いている構図で描かれていました。スピーチの台詞は原作の他のシーンから持ってきていて、あえて結婚式にふさわしくない内容の部分が使われていたのがユーモラスでした。
その後は少々の時事ネタやコミカルな演技を交えつつ概ね原作通りに展開し、トゥーゼンバフがソリョーヌイに決闘で殺された後に、原作にはないトゥーゼンバフの葬式のシーンが追加されていて、結婚式同様に他のシーンから持ってきた葬式らしからぬ台詞が楽しかったです。最後は冒頭の3人によって原作のラストが演じられ、全体を通してのシンメトリーな構成感が印象に残りました。
ヴェルシーニンとトゥーゼンバフの哲学論議のシーンと、新たに付加された葬式のシーンでは役柄を演じず、役者本人としてそのシーンや登場人物についての(おそらく台本無しの自由な)トークを繰り広げるメタな構成になっていて、現代の視点からコメントが興味深かったです。
3人の姉妹を演じた西田薫さん、占部房子さん、大浦千佳さんはそれぞれの個性が出ていて楽しかったです。
満足度★★★
初日観劇
はて、三人姉妹ってこんなんだったけ?
昨今の日本の恋愛中毒を反映したような想像を掻き立てるような話だけど、肩苦しくない、ウイットに富んだ笑いもある舞台だった。上演時間約2時間。