満足度★★★
ロードムービーは雰囲気で90%
面白かった。8月14日に観劇し、1週間たった今、サボりがちな脳ミソはその一言に記憶を縮めてしまっている。ロードムービー的な要素は、ようは雰囲気。その瞬間にどれだけそのイメージに没頭できるかにかかっているようなものだ。素晴らしかったという記憶。英国の雰囲気、パリの雰囲気。トルコの雰囲気、南アフリカに対するイメージ。ラテンアメリカの雰囲気。物語が破綻していても、いや物語が破綻している方が、この手の話っぽくてむしろいい。役者もいい。ある意味であざとい演出も、笑って観ていられる。拍手喝さい。満足して青山でご飯を食べて帰ろう。いい時間だった。
満足度★★★★★
客層年齢高め
裸舞台を小道具を使って素早い場面展開。一体いくつの国を行き交ってたんだろう。それくらい行ったり来たり。男優4人で役を入れ替わり(というのか?)で演じ。一人何役してたんだろう?そして役が混乱しない確かさがあり。それは判りやすさに通じていて。映像芸術では出来ない芸当。タイミングのアンサンブル!堪能いたしました。
満足度★★★★
素晴らしい表現
とても素晴らしい表現であると思いました。とてもシンプルなセットにより、全ての情景が頭の中で浮かぶのはやはり四人の役者さんの力というのがかなり大きい様に思えました。
あそこまで余裕を持っているとミスしても演出なのではないか?と感じさせてしまうようでした。
内容は休憩前の後半が少し長々しく感じてしまい、
そこから少しストーリーが頭に入らなくなってしまったのが残念でした。
素晴らしい作品でした。
勉強になりました。ありがとうございました。
満足度★★★★★
最小限の要素で最大限の表現
世界中を旅し、多くの登場人物が出てくるスケールの大きな物語を男性4人だけでユーモラスに描いた、演劇ならではの魅力に溢れた作品でした。
平穏な人生を過ごして来た男が、年老いても奔放な生き方を続ける叔母と共に波乱万丈な旅をする物語で、都合が良過ぎる展開があったり、冒頭で提示される謎も前半ですぐに真実が仄めかされたりと、少々気になる点もありましたが、それを忘れさせる個性豊かなキャラクターの造形と想像力を刺激する演出が素晴らしく、作品の世界に引き込まれました。
1人で多数の役を演じるだけではなく、逆に4人とも主人公の男を演じるのですが、小道具を巧みに用いて役のリレーをしていて、全然混乱することがありませんでした。繋がりのある役同士や、ライバル的な役同士を同一の役者が演じる等、役の割り振り方にも洒落たセンスがありました。
また、敢えて舞台上で演じずに観客の想像力に任せるシーンもあり、素晴らしかったです。
役柄としての姿と、その役柄を楽しみながら演じている役者自身の姿が絶妙のバランスで舞台上で重ね合わされていて、とても魅力的でした。
あまり重要でない役の時にも細かい演技で観客の注意を引こうとする、作品を壊さない範囲の中で遊んでいる様子がチャーミングでした。
円形の舞台の下に置かれた本や食器等の控えめな美術に物語性が感じられて印象的でした。場面設定を示すのにアナログな手法で字幕的な表現をしていたのも楽しかったです。