満足度★★★★★
社会問題
生活保護の問題を取り上げた、社会の裏側を目の前で見ているような臨場感のある舞台でした。
役者一人一人のキャラが立ち、怒るシーン、丁寧な言葉遣いで相手をジワジワ追いつめるシーンなどは見ている自分もハラハラしてしまいました。登場する人が多くて名前を覚えるのが大変でしたが、見終わった後にも社会問題を考えさせられました。とても良い舞台でした。
満足度★★★★
寿
日本三大ドヤのある町の名が寿と言うのもおかしな話だ。僅か200X300メートル四方の一角に122軒ものドヤが立ち並ぶ。そこにしか住めない男や女と、そんな者たちから絞り取ろうとする者らに、引き裂かれつつ、逼迫した財政にも拘らず懸命に支援する役所の現場担当者、ボランティア、ハンディキャップなどが絡み合って、ドキュメンタリー調に展開する。ブレヒトのように異化を強調する舞台ではなく、淡々と描かれるタッチに独特の距離感があり、問題提起をされた舞台であった。
満足度★★★★
舞台セットを見て
開演前の音楽を聴いていたら、脳内にセロトニンかなんかが出てきたような感覚になりました(そんなの出ないですけど。)
はじまってみると、そのイメージとは違ってました。良くなかったというわけではないのですが、好みかと言うとそうでもないです。
満足度★★★★★
あっという間に
不正(的)生活保護受給をネタにした作品。
帰るところがないものと、住むところがあるのにわざわざ外からこの町にやってくるものが織り成す人間模様が面白い。
前半は、背中の演技が多く、我慢させられた分、後半の見せ場がスッと入ってきた。劇場を出た後、下北沢の雑踏が心地よく、芝居と同じ匂いを感じたのは何故だろう。この街もドヤ?
満足度★★★★
驚愕のラスト。
誤解を恐れずに言うなら、そして不遜な物言いであることを承知で言うと「(脚本の)関大輔さんの気持ち、よくわかるわあ」。登場人物に深い愛をおぼえてしまうと、こういう筆の進み方をするだろうな、って。
『UndergroundStates』の舞台は横浜寿町。でもドヤ街特有の香ばしさはさほど無い。もっとも、この芝居の主題のひとつを語るには、街の香ばしさは必要なく、ドヤが舞台でなくてもよくて・・・この手の話は、そこかしこにあるんだ、今は (かつては京都府・大阪府・東京都某区に色濃く伝わる「伝統」だったわけだけど)。
それにしても釜にしても山谷にしても、年寄りが多くなったよなあ。労働者の街じゃなくて福祉の街だよ、皮肉じゃなく。そういう意味では、『UndergroundStates』にも登場する「他人の」福祉制度を利用して私腹を肥やさんとする人達にとってドヤ街は、「商売繁盛」のヒントが転がってる宝の街なのかもしれないよね。