実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/19 (日) 13:00
れぞれが考えていることは、お互い判らないけど、しかし、彼らの関係は題名通り「きみはともだち」だ。でも判り合っている訳ではない。でも知ろうとすること、相手の立場の理解を深めることは出来る。まあ、そんなに簡単ではないけど、少なくとも相手を思いやる気持ちは持てるかも知れない。それはどんな立場に居る相手であれ、あるいは己であれだ。普段、演劇に教訓を求めることはしないけど、この作品が訴えかけるモノを受け取り、それを意識し続けることが大事だと思う。
戯曲の構成/80分での展開の巧みさ、川村瑞樹/升味加耀/松森モヘー/横手慎太郎、4人の人物像と、それぞれ違う立場で違う痛み持つ、それを表す演技と申し分ない。特に升味さんの負荷は凄いものだと思うが、舞台美術もこれまでと違う具体的な創り込み、トータルで素晴らしい上演だった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/17 (金) 14:30
去年8月上演の『はやくぜんぶおわってしまえ』の10年後の位置付け
「どうしたら あんたと ともだちのままでいられるかな」パンフレットのあらすじの冒頭に書いてある。
友達でなくなった前作での二人がまた撚りを戻して友達でいる。
ジェンダー上のマイノリティーの野澤と登場しないけどその相手、その幼馴染のマジョリティーの高校の同級生の園と彼、正職に就いてない男、の4人(5人)。ある意味今の世の中の縮図と言うと乱暴だけど、そこにマイノリティーの生きづらさを投影させる。わかり合えない、それってよほどの関係でないと、いや、相手がなにを考えているのかって友達同士でも判らないと思う。それはそうだと思う。
升味加耀の俳優としてのしたたかさが凄い。
実演鑑賞
満足度★★★★★
女子校の教室を舞台にした『はやくぜんぶおわってしまえ』の続編にあたり、前作より10年後の世界を描いている。この団体の強い問題意識が反映された前作、そして続編であり、性的マイノリティとの向き合い方、これからどう思考を続けていくべきか? など、観劇後の観客が考えるべきことは多い。今作の創作は心身への負荷が容易に想像できるため、創作に関わった皆さんには、どうかご自愛して欲しい。