満足度★★★★
サディスティックな演劇
わたしは「静」演出の□グループのみ観ました。
「静」らしく、静かに感情をためて放出する芝居。
途中、舞台上でリアルタイムに撮った映像を投影するという演出。
エイチエムピーシアターカンパニーの十八番で、海外では定番という演出方法、エイチエムピーシアターカンパニー以外で観るの初めて。
その他にも随所に趣向を凝らしているな~と、けっしてそのまんまではみせないな~という、芸術肌な舞台でした。
みせかたは趣向を凝らしていますが、反して表現はドストレート。
そのまんま、むき出しでえぐってくる感じ。
自分にあてはまる部分がある人などは、もうまともに観てられないでしょうね。
日本刀でざっくりざっくり袈裟懸けにされるような、そんな感覚になるような遠慮のないえぐり方。
そんな内容。
誰しも、何かを抱えている。
辛い時こそ、他者を思いやる博愛精神を。
人間はひとりで生きているわけではない、自身もその他大勢の中のひとりなのである。
周りが見えぬものは、周りからも見てもらえぬのである。
そのようなメッセージ性を感じました。
満足度★★★★★
憎しみの さいはてに 見つけたものは
とつぜん現れたおじさんは、憎しみの連鎖を、さかのぼろうとする、
自分を人知を超えたもの、憎しみが無くなれば死ねると言う。
おじさんが自分をビデオで映してのシーンは、家に来たバイトの兄ちゃんの視線に見えた。
憎しみをさかのぼると、こんな事があったので腹いせ、その腹いせがあったので当たった、 バイトの兄ちゃんと、物心がついた時から孤児院にいたおじさんは、憎しみの連鎖をたどって元をなくせば、自分も憎しみが無くなるはず、
それぞれの登場人物が憎しみの連鎖でつながってしまっている、 登場人物に起る出来事、仕事でパワハラをうける青年、汚いと罵られる少女、甘いと罵られるアイドル、父親の暴力を受け続けた青年、男に依存してしまう母、好きな少女からうっとおしいと言われるバイトの兄ちゃん、物心がついた時から孤児院にいたおじさん、 憎しみにつながる。
おじさんは、人だ、そんな事は分かっている、孤児院に居た。
憎しみを たどっても、なくならない事ぐらい分かっている。
悲しみが憎しみに変わる、悲しみを優しさに変える。
今の世の中、メリット デメリット、勝ち負け、オンリーワン、効率主義、成果主義、やりがい、そんな都合の良い時に都合の良い言葉を使う今の社会で、1つの事をじっくり考えたお芝居は大好きです。 このお芝居は “憎しみ”を掘り下げておりました。
動のみの観劇ですが、 とても面白かった。
満足度★★★
見終わった後にジワ~~とくるお芝居
お気に入りの劇団 壱劇屋の大熊さんが出ている
○バージョンを観ることに~
なかなか重たいテーマを役者さんの熱い演技で魅せます♪
ハッキリ言って前半はあまり分からなかったのですが
後半からだんだんと見えてきて伝わってきます
前出のチラシ説明を読んでいればすんなりと入っていけたかもf^_^;)
人間の心の深い部分を概念的に表現しているので難しくも感じましたが
役者さんが皆さん熱く上手に演じているので
観ている方も心の痛みが伝わるような
見終わった後にジワ~~とくるお芝居でした(^^)
特に主役の倉橋健さんの熱演はグイグイと引き込まれます♪
「動」バージョンは恫喝だったり大きな声のシーンが多く刺激が強すぎたので
私には「静」バージョンの方があってたかも知れません
まだまだ若手の劇団なのでこれからの作品がますます愉しみ♪
それについて行ける様に自分の感性も磨いておかないと…f^_^;)
PS: アフタートークを聞いていても脚本家の方は凄く感受性の強い方だなぁ~と感じました♪