実演鑑賞
満足度★★★
「静謐で荒々しい舞が描く脳内」
麿赤兒率いる大駱駝艦の新作は、脳の活動を描くことで人間を、そして現実社会で起きている様々な事象を照射する意欲に満ちている。
実演鑑賞
満足度★★★
老齢の外人客が多かった。文化交流か何かか?結構真剣に見入ってた。伝統的宗教祭事を見守るように。対して日本人、左隣の老人はぐっすり。ウトウトするとかではなく開幕から睡眠。時折目覚めてぼんやり眺めまた眠る。その癖アンケートは妙に書き込んでいた。右隣の女性も何度も意識を失い舟を漕ぐ。毎度ここは不思議な空間だ。何かのカリキュラムに組み込まれているのか?
80年代のシンセバリバリのプログレみたいな曲やゲーセンでピュンピュン効果音が鳴っているようなBGM。ニューロン(脳の神経細胞)を飛び回る電気信号、出力装置であるシナプスを模しているのか。「ハー!」と掛け声を入れる。天井から吊るされた銀色のボールが十数本、てっぺんにはワイヤークラフトの花火のような装飾。鋳態(ちゅうたい=出演)の白装束の者達の全身に赤青黄緑白のワイヤーが血管のように貼り付いている。銀河の果てのような脳細胞の世界。丸めた新聞紙を嬉しそうに拾う面々。それを広げて読む。マシンガンの音、銃殺される者達。
両掌にライトを持ちホイッスルを首に下げた男。グローブを持った男。扇子を持った男(松田篤史氏)。設計図のようなものが書かれている大きな帳面を見ながら何かを確認する男(村松卓矢氏)。意識朦朧の王様のような男は麿赤兒氏。
ライト男がいろいろな人の所に行って光を当てる。照らされるとグローブ男はよっしゃと何かを掴み取る。そういう謎の動作が繰り返される。きっと何らかの意味があるのだろう。
無論面白いとか面白くないとかではなくそもそもが全くの理解不能。自分の脳がショートした。