期待度♪♪
どですかでん
『季節のない街』と聞けば、どうしても黒澤明『どですかでん』を思い出す。
黒澤作品の中では忘れられることが多いが、山本周五郎らしさが一番よく表れているのは『どですかでん』だと思っている。
短編ながら、一つ一つのエピソードに、滑稽や哀切、皮肉やナンセンス、深い人情と虚無的な諦観、人間のありとあらゆる面が詰まっている。
中でも「電車ばか」の六ちゃんの話は特に好きだ。
いずれの作品もドラマチックで、ストーリーテリングの妙を味わえるのだが、だからこそ、「これがダンスになるの?」と首を傾げたくなる。
ダンスから、街の人々の声や姿が見えてくるようなら嬉しいが。