8月の再起動 公演情報 8月の再起動」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    怪談の要素もあるけれど、どちらかというと妖怪ハンター色の方が強く、アニメ寄りというかライトノベルに通じる面白さであった印象
    シリーズ物としてのベースに流れるストーリー&episode2専用の完結ストーリーが交錯した構成
    前作episode1は未見だったので多少の想像力は要しましたが、特に支障は感じずに楽しめる事ができてホッとしました
    夏休みにマッチするサスペンス系エンターテイメント
    この夏休み感の元祖は映画『ねらわれた学園』ではないかと思う、サスペンスと清涼感
    しかし役者さんとの距離がめっちゃ近いこの臨場感は舞台でしか味わえないからね

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ユニークな設定の話なのだが、今回はちょっと詰め込み過ぎかな。ざっくりとは分かるのだけど、ダイジェストを観てるみたい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    前作「7月の邂逅」に続いて草刈ねむと涼風金魚のコンビが登場する連作仕立て。金魚役がWキャストだったが、せっかくだから7月に観たときの金魚役だったcheluの出演回を選択。前作に比べると何だか込み入った話で、尚且つそれがうまく消化しきれていない印象。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     可成りトートロジカルな論法で組み立てられた脚本なので分別し難いが面白いことは面白い。その理由は、当にこの手法で書かれることで分かり難さが適度に刺激になっているという点だ。

    ネタバレBOX


     物語は鳥取県の境港を舞台に展開する。登場するのは流しのスナックをやっているねむ、と金魚。実は霊能者で組織事務局に属した過去を持つ妖怪ハンターのねむ。その弟子筋らしき金魚。先ずは腹ごしらえをしようと名物の蟹料理屋へ赴く。
     片や引っ込み思案で目立たぬように生きていた彼女を変貌させ新たな世界に導いてくれた大切な親友を亡くした蛍、失意の彼女に愛を告げた霧は共にこの地を旅しに来た。目的は名産の蟹。蛍には最も大切な人が亡くなってしまうという宿命観がありこれがトラウマである。
     ところが、どういう訳か2組とも目指した店は臨時休業、仕方なく街を彷徨うと屋台のおでん屋があった。このおでん屋の女将も元妖怪ハンター、流石水木しげるさんの故郷というよりこじつけが多すぎるキライはある。まあ、物語全体の作りがトートロジカルであることはしょっぱなに書いた通りなので作家の特性ということで諦める他あるまい。ベースにあるのは開演前にホリゾントのスクリーンに延々と映し出されるSNS映像で没個性的表現で似たような内容が延々と続き創造性が最も要求される表現というジャンルでこれほど没個性的な映像を延々と流すことのできる神経に甚だ滅入っていたし、根底にあるであろう強い承認欲求や集団ナルシシズム及び上げた傾向とは真逆の没個性的表現に満足して居るらしいことの矛盾に平気であるように見えることの気色悪さに唖然とさせられていたのだが、このような矛盾を敢えて作り出すことによって実生活中には存在しない苦悩やトラウマを化工産物として拵えている可能性や実際に在り得るジェンダー差による女性の被害に対する恐怖も考えた。
     何れにせよ、続く物語は悪意は感じないものの、極めて広範囲に及ぶ妖気を発しポテンシャルの高さは弩級の妖怪が、この地に現れ人を喰らっているという状況が起こっているということであった。この妖気に引き付けられるかのように現れたテディベアを抱えた現役妖怪ハンターはねむの元相棒。喰われたのはおでん屋の女将をしていた元妖怪ハンター、下手人は出生に絡み強いトラウマを持った女であった。
     このメインストリームに絡むのが蛍と彼氏の恋、蛍の一途な恋は、またしても裏切られる。共に旅する霧は既に鬼界のヒトとなっていたのである。トラウマを共通項として、これもありきたりと言えばありきたりだが、普遍的と言い換えることもできる心の深い傷による苦悩と純粋な愛であるが報われぬ恋の悲劇は、主役と脇役で確かに描かれているからだ。

このページのQRコードです。

拡大