こんなんほろんでいい世界 公演情報 こんなんほろんでいい世界」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    キャストの動きがめちゃくちゃ良くて、キャラの造りも大変良かったのだが、ストーリー的には?という気がしないでもない。なんだかフィクションだけでリアルのない世界で、物理的なものが排除されている。それはムチャなんじゃないかと思われることが多すぎた(簡単に言えば人の体には限界があるということ)。なぜという疑問が最後まではっきり説明されず(私が気づけなかっただけかも?)曖昧なまま終わってしまったような(私が理解できなかっただけかも?)・・・。
    さらに言えば、『参劇』を趣向として行ったわけだが、この形なら何十年も前にどこぞで観たような気がする。観客参加は難しいがもう少し、全体を巻き込む形でできなかっただろうか?
    せっかく良いキャストが揃っているので、次回はしっかりしたストーリーのものを観せて頂きたいと思う。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

     物語の展開を最もダイナミック且つ緊迫感ある作品にする為に必要な大枠としての論理展開が対立構造として提起されていない為、凡庸な作品になってしまった。

    ネタバレBOX

     本質的なことを示したかったことは分かるが、時代の表層に流され過ぎてはいけない。舞台美術もコテコテで内容に見合ったものになっていないのは他の総てと同様、ことのエッセンスを抽出しようとしていないからだろう。時代といえば分かったようなフリはできようが、新しさを衒って却って温故を忘却しているかのようである。尺も無駄に長い。
     以上上げた欠点は、状況設定の失敗が第1の原因だ。描かれる内容は、時代を唯漂うように浮きつ沈みつし徹底的に自分を見据えて世界と対峙することを怠り、結果何ら根底的な精神的地点にも辿り着けなかった表現者を目指す者たちが、オーディション無しで参加できるイベントに応募することで自分たちの犯してきた過ちに少しづつは気付き、様々にチャレンジしてゆく物語ではあるが、所詮己とは他者に他ならないという地点にすら自らの力で立つことができない為、更に踏み込んだ表現者たる道への参入も叶わぬことのみを知り続けてゆく構造を示しているに過ぎない。当然ダイアローグの形式を採る仲間内での台詞の遣り取りも台詞同士の間にあるべき緊張感に欠け、結果劇的緊張に欠ける。
     出演する役者陣の各々はそれなりにポテンシャルが高そうだが、それを活かせるような作品作りになっていないと感じた。残念である。

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