満足度★★★★★
極上の愛の賛歌
観る前は、かなり迷いましたが、行って本当に良かった!
素直に感動しました。
単なる、お気楽な、ボーイ・ミーツ・ガールの良くあるミュージカルかと、高をくくっていたのですが、してやられっぱなし。
久しぶりに、日本の上演ミュージカルで、プロの仕事ぶりを見せて頂きました。
主役の坂本さんは、所属事務所のイメージからか、真のミュージカルファンには敬遠される向きがあるのかもしれませんが、四半世紀も、ミュージカルを観ている自分的には、今や、日本の10本の指に入る、名エンタティナーのお一人ではと感じます。
大和田美帆さんも、同様で、彼女も初舞台から拝見しているので、最近の実力を観るにつけ、如何に努力されたかが、推量できます。
お二人が踊るシーンは、古き良き、アメリカミュージカル映画を観るようでした。
他のキャストも、それぞれ、役を楽しく演じられ、久々、観ているだけで、幸せになれる、素敵な作品でした。
最近、翻訳ミュージカルを観る度、違和感ある訳詞にゲンナリすることが多かったのですが、この訳詞は、グッドフィットでした。
ガーシュインの音楽が良いのはもちろんですが、訳詞がしっくりしているので、素直に舞台に酔いしれることができて、満足でした。
最後のカーテンコールで、ミュージシャンの挨拶を、映像で済ませたのも、奥ゆかしくて、好印象でした。
最近、やたら、出演者以上に、目立とうとして、最後に、我が物顔で挨拶するある指揮者に辟易しているので、この奥ゆかしさには、敬意さえ感じました。
昔から、何千という演劇を観て来ましたし、たくさんの演劇人や業界人にも会いましたが、とかく、プロ中のプロ程、出しゃばらず、謙虚なものですね。