期待度♪♪♪
他人の不幸こそ蜜の味
岩井秀人にしろ佐藤二郎にしろ、ヒッキーだった自分をネタにして芝居を作ると、自分では自己を客観視できたつもりでいても、やはりそこに自己弁護や自己陶酔の要素が入り込んで、あまり面白いものにはならないという傾向があった。
しかし今度は「他人」がネタである。しかも題材は「不倫」。私も不倫した知り合いを何人も見てきているが、本人たちは真剣に悩んでいるつもりでいても、端から見ればかなり滑稽なのだ。自分を客観視できない滑稽さである。
「自分語り」はつまらないが、「他人の噂話」は面白い、というのは鉄則である。面白くなりそうでなり損なってたこれまでの芝居に比べて、今度の岩井秀人にはちょっと期待ができそうだ。